心霊現象 研究同好会
7 先輩と後輩
【 諏訪 芽衣子side 】
………
……
…
日曜日。
「わぁ、ここが神代くんの家かぁ。 場所は知ってたけど、中はこんな感じなんだねっ」
そう言った梨乃先輩が、興味津々でリビングを見回す。
「ここがっ…ジェイド様の作業スペースっ……!!」
と言って目をキラキラ輝かせてるのは倉本くんだ。
今日、私は再び郁也先輩のおうちにお邪魔していた。
しかも今日は梨乃先輩と倉本くんも一緒だ。
そしてこのあと、合宿で同じ班だった他の四人も来る予定になっている。
実は昨日、【 もう顔合わせしちゃわない? 】と梨乃先輩から提案があった。
学校が再開されるのは早くて水曜日。
それまでの間に新しいメンバーたちとも連絡先を交換して、メッセのやり取りをしながら仲良くなっていきたいっ!! というのが理由らしい。
その提案のあと梨乃先輩は桜井先輩と郁也先輩に連絡をして、新メンバーには私と倉本くんが手分けして連絡を入れた。
結果は、全員オッケー。
どこで会うかはみんなで色々相談したけど、最終的には【 幽霊の話をするならやっぱり神代の家じゃない? 】という桜井先輩の言葉を受け、郁也先輩が了承する形で場所が決定した。
「諏訪ちゃん、四人が来るのは十時でいいんだよね?」
と桜井先輩に聞かれる。
時計を見ると、今は九時四十五分だ。
「はい。 あと十五分くらいなので、私はそろそろ外に出て待ってますね」
「あー……俺も行くよ。 倉本は今、あんな感じだし」
「ふふっ…そうですね。 じゃあ先輩、一緒にお願いします」
「うん」
これから来るみんなには「学校の近くの赤茶色の屋根の家が目印」と伝えている。
そっちは私が住んでる家だけど、 向こうの屋根の方がわかりやすい色をしているから「目印」として示した。
でも実際に入る家はそこではないから、【 外に出て待ってる 】というのも事前に決めていた。