心霊現象 研究同好会
2 過去のこと
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翌日の、放課後。
「正式の入会、おめでとー!!」
「ありがとうございますっ」
テンション高めの梨乃先輩がギューッと抱きついてきて、私もギューッとし返す。
その横では桜井先輩がニッコニコで拍手している。
「いやーしかし、諏訪ちゃんのおじいさんおばあさんが、神代と面識があったとはなぁ」
「俺もビックリですよ。 しかもここで会うとは予想もしてなかったですし」
「うんうん、俺が諏訪ちゃんを勧誘したおかげだなっ。 俺を褒めたたえてくれてもいいんだぞっ?」
「ところで先輩、昨日の写真は何か写ってました?」
「サラッと話題を変更するなよっ。 まぁ別にいいけどさー……。 えーっと、昨日の写真はね、残念ながら何も写ってなかったよ。 まだ削除してないから、一応お前も見てみて。 それと、諏訪ちゃんも」
そう言って差し出されたスマホの画面を、郁也先輩と一緒に覗き込む。
撮り始めから終わりまでを、ゆっくりと見ていく。
最初は郁也先輩を中心に撮っていたけれど、郁也先輩が幽霊の方に視線を向けたタイミングで、写真の中心も少しそっち側へと移っている。
あの時はスーツを来た男性の幽霊が見えていたけれど……。
写真で見ると、その部分に白…いや灰色? っぽいモヤがかかってるような気がする。
「中心をズラして撮った数枚には、幽霊が居た場所にモヤが広がって写ってますね。 焼肉をした時に出る煙みたいな感じ…かな」
「……あ、私も先輩と同じように見えてます。 白と灰色の間…みたいな。 あ、次の写真ではもう見えないですね。 先輩の視線が完全にそっちに向けられてるから……幽霊が超絶 嫌そうな顔をして消えたタイミングがここだと思います」
「あー、確かに。 あれは相当 嫌そうな顔だったよね」
「目をギラギラさせてた桜井先輩のこと、かなり引いた顔で見てましたもんね……」
「うん、あれはヤバかった。 桜井先輩の方が普通に怖かった」