心霊現象 研究同好会

先輩に曖昧な態度を取ってたくせに、先輩が他の男と仲良くしてるのを見たら嫉妬する…って、最低な奴だなって自分で思う。

でも、実際にそうなんだから仕方がない。

倉本と仲良さそうにしてるところを横で平気な顔で見てたとしても、心の中はモヤモヤしてるしドス黒い感情が渦巻いてたりもする。


俺は今後もずっとそんな感じで過ごすのか？ と考えた時、どうしても耐えられなかった。

だから先輩に気持ちを伝えたんだ。



「先輩の想いには応えられない。 って言ったのは俺なのに、先輩が他の奴と仲良くしてるのは見たくない。 って思うんです。 ズルいですよね。嫉妬深くてごめんなさい。 でもこれが俺なので、こんな俺を丸ごと全部 受け止めてくれたら嬉しいです」



自分の気持ちを素直に言う。

それを受け入れてくれることを信じて、ただただ真っ直ぐに。



「……全然、ズルくなんかないよ」



そう言った梨乃先輩が、俺を見て微笑む。



「郁也くんの本音が聞けて凄く嬉しいし、そういう部分も好きだなぁって思った。 だから、全部受け止める。 で、郁也くんにも私の愛を受け止めてもらうっ。 知ってると思うけど、私の愛は重いからねー？ こぼれないように、ちゃんっと受け止めてよ？」

「……ふふっ。 もちろんです」

「よかった。 じゃあ、これから先は恋人ってことでオッケー？ 間違いない？ まさか気持ちを伝え合っただけで、付き合うのは無し…とか言わないよね……？」


「言わない言わない。 恋人として是非よろしくお願いします」

「やったぁっ。こっちこそよろしくねっ」