心霊現象 研究同好会


「もー、ほら元気出してっ。 神代先輩が家を出る前に言ってたじゃん、「桜井先輩はいつも一人で無茶するから こうやってたまに熱出すんだ」って。 だったらさ、先輩が無茶しすぎないように次からはもっと私たちで見てけばいいんだよ。 ね?」

「……うん」

「ここでヘコんでたって桜井先輩が復活するわけじゃないんだから、だったら私たちは私たちの出来ることをしていこ? と、いうことでー……ほら、いい加減に倉本くんも復活してよっ」



と、部屋の隅でうずくまる倉本くんに視線を向ける。

倉本くんは、私よりももっともっとヘコんでいるみたい……。



「……俺が はしゃいでたせいで、桜井先輩に迷惑を……。 俺がもっと落ち着いて周りを見てたら、絶対に桜井先輩の体調にも気づいたのに……」

「まったく……。 ねぇ倉本くん、今までもサイトで使う写真の整理とかみんなでやってたんでしょ? それを私たちにも教えてよ。 前よりも大人数で分担すれば、先輩の負担はもっと減るんじゃない?」

「……うん。 確かに、そうだよな……。 写真の整理だけじゃなくて、サイトのコメント欄に寄せられた心霊スポットの情報とか、俺らが事前に色々調べてまとめておけば先輩の負担はかなり減る…と思う」


「それいいじゃんっ。 一人ずつどこのページを見るか決めてコメント欄見ていこっ。 で、気になるのがあったらスクショ撮ってメッセで共有っ。 それで手が空いた人がその場所を調べていくっ。 で良くないっ?」

「……だな。 あとは他のまとめサイトを見たりとか、SNSで見た情報を元に場所を調べたり…って、かなり色々出来るかも。 うん、そうしよう。 今後先輩が無茶をしすぎないように、俺らで出来ることはやっていこうっ」


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