心霊現象 研究同好会


「ごめんごめん。 でも、やっぱり嬉しくてさ……」

「まぁ、気持ちはわからなくもないけどね。 ていうか諏訪、俺からのメッセって見たよな?」

「え? あ、うん。 見たよ」


「……それに対しては、とくに反応なし?」



如月くんからのメッセージ…って、桜井先輩の写真付きのアレのことだよね。



「えっと、盗撮はいけないと思います」

「あー……そういう反応ね。 先輩、可哀想に……」



と憐れむような表情の如月くん。

えっと……そんなに私、変なことを言っただろうか……?

なんて思ってたら、如月くんが郁也先輩の方を見た。



「……神代せんぱーい。 ちょっと俺ら廊下に出て階段のところで作業してもいいっすか? 集中して写真見たいので」

「ん? それはいいけど、芽衣子さんに変なことはしないようにね」

「しませんって。 なんかあったら声かけてください。 じゃあまたあとで」


「うん」



……って私に意思確認をすることなく話は進み、ノートパソコンを持った如月くんに連れられて あっという間に廊下に出た。

すぐに階段の下の部分に座る…のかと思いきや、テンポよく上まで行き、最上部に二人で並んで座る。



「よし、ここならみんなには聞こえないだろ」



と如月くんは言い、その後に真っ直ぐに私を見た。



「あのさ、俺は「寝言で諏訪のこと呼んでたよ」って書いたじゃん? それに対するコメントは何もなし?」

「……それは、寝ぼけてたからじゃ……」

「仮にそうだとしても、諏訪のことで頭がいっぱいだったからこそ呼んだんじゃないの?」



……私のことで、頭がいっぱい……?

そんなこと…あるのかな……。


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