心霊現象 研究同好会


「そっか……でも事故なら仕方ないですね……」

『うん。 今日は心霊系のことから離れてゆっくり休んで、また明日から頑張ろう』

「ですね」


『ということで、桜井先輩と代わるね』

「……えっ!? ちょ、郁也先輩っ……!?」


『──あ、もしもし諏訪ちゃん? よかったらこのあと二人で会えない?』



わぁっ…いきなりの桜井先輩だっ……。

ていうか、このあと二人で……!?



「あ、あのっ…それって……!?」

『ほら、あの時のお詫びをするって言ってたじゃん? せっかく時間出来たし、今日行こうと思ってさ』

「……っ……りょ、了解ですっ……!!」



って思わず返事をしちゃったけど、どうしようっ。

全然、心の準備が出来てないのにっ……。




『よかった。 じゃあ今から迎えに…って俺、外食行けるような格好じゃなかったや。 えーと、着替えるのに一回家に帰るから、そのあとで……だから、四十分後くらいで平気?』

「あっ…はいっ……!!」

『うん、じゃあまたあとで。 家の前に着いたら電話するね』



と言って、電話は切れた。


まさか、突然こんなことになるなんて……。

って、四十分の間に私も着替えようっ。

室内で作業するつもりだったから今はラフな格好だけど、さすがにこの格好で外をウロウロは出来ない。

ましてや外食なんて、絶対に無理っ。



「すぐ選ばなきゃっ……!!」



クローゼットを開き、急いで服を選んでいく。

「お詫び」としての外食だから…やっぱり綺麗めな服がいい?

でも、だからってキッチリしすぎは浮いてしまいそう……。


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