心霊現象 研究同好会


十分、二十分…と時間がどんどん過ぎていく中で、最終的に選んだのは……淡いグリーンを基調としたミモレ丈のワンピース。

それに白の上着を合わせた。

今の季節にピッタリの色合いだと思うけど、どうだろう?

考えすぎて、全然わかんない……。


でも、もうこれ以上選んでる時間はない。

急いでバッグの用意をして、持ち物もチェックして……それから、着替える時にグチャグチャになってしまった髪も直す。


というようなことをしてる時に、



♪〜♪〜♪〜



……と、先輩から電話がかかってきた。



「……もしもしっ」

『もしもーし。 着いたよー』

「すぐ行きますっ……!!」



バタバタと階段を駆け下り、玄関横の姿見で最終チェック。

髪は整えたし、服もバッグも、靴も、変な部分はない…と信じ、外に出る。



「こんにちは」

「こ、こんにちはっ……!!」



にっこりと笑う桜井先輩が、私に向かってひらひらと手を振る。

室内で作業する時の先輩はTシャツにジーンズもしくはジャージを穿いてたり…というラフな格好が多いけど、今日の先輩はとってもお洒落だ。


カーディガンとパンツを黒でまとめ、インナーは爽やかなブルーのシャツ。

大人っぽく、けれども爽やかさも兼ね備えた格好がよく似合っている。



「諏訪ちゃんの今日の格好 初めて見た。 いつもの格好もいいけど、今日はいつも以上に可愛いね」

「……っ……からかわないでくださいっ」

「えー、本音なのに……。 んー、まぁいいや、じゃあ行こうか」


「……はい」



先輩の隣に並び、ゆっくりと歩き出す。


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