心霊現象 研究同好会


「んんー、さすがに疲れたーっ」

「なんだかんだ、ずーっと歩いてたもんな。 出店でなんか飲み物でも買ってこようか?」

「あーお願いっ。 味は任せるっ」

「よっしゃ。 神代も手伝えー」



ということで、桜井先輩と郁也先輩は飲み物を買うために近くの出店へと向かっていった。

……あ、これは「あの話」を聞くチャンスかも?

というか、桜井先輩がそういう状況にしてくれたのかもしれない。



「梨乃先輩、ちょっと質問があるんですが……」

「んー?」

「……先輩って、郁也先輩のこと好きなんですかっ?」



と、ド直球に聞く。

それに対し、梨乃先輩は一瞬キョトンとしたけれど……すぐに笑い出した。



「えー、急に何、どしたのーっ」

「いえ、あのっ…電車の中で、桜井先輩と色々話してたんですが……梨乃先輩は郁也先輩が入会してから頻繁に来るようになったーって聞いて」

「あーなるほどねぇ。 私が神代くん目当てで同好会に顔出してるって思ったんだ?」


「えーっと、はい、すみません……」

「ふふっ、いーよいーよ、実際その通りだしねっ」

「……えっ、本当にそうだったんですかっ?」



まさかまさかの、大正解……!?



「私さ、神代くんが入会してきた時に一目惚れしたんだよね。 もうね、超タイプなの。 クールな見た目してるのに、桜井と冗談言って笑い合ってる時のギャップが堪らなくてさー、ほんっと大好きなの」

「おぉっ……」

「だからね、去年の夏休みに告白したんだ。 泊まりがけで出かけてた時に、二人きりになるタイミングを見計らってね。 でも答えはノー。 「先輩のことは好きだけど、それは恋愛としてじゃない。 これから先もそういう対象として見ることは出来ない」って、ズバッと言われちゃったんだ」


「……え、そうなんですかっ……!?」


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