心霊現象 研究同好会
なんてことを考えていた時、
「あっ」
と、桜井先輩が驚いたような声を発した。
それを受け、全員の視線が桜井先輩に向く。
「桜井? なんか見つけたの?」
「いや…ごめん、なんでもない。 ていうか、無心でスクロールしてた時に全然関係ない写真が予期せぬタイミングで表示されて、ちょっとビックリしただけ」
「あー、そういうのって たまにあるよね。 じゃあ、幽霊が写ってたりとかじゃないんだ?」
「うん、お騒がせして申し訳ない」
ペコッと頭を下げた桜井先輩が、顔を上げた時に……不意に目が合う。
そのまま私にニコッと笑いかけるけど、なんか…いつもと様子が違うような……?
でも、その理由がわからない。
──結局、詳しく問いただすことが出来ないまま、それぞれ作業に戻り……そして、完全下校の時間となった。
「電車の時間があるから先に帰るねっ。 いつも片付け出来なくてごめんっ。 明日お詫びに何かお菓子持ってくるっ」
と梨乃先輩が空き教室を飛び出していき、
「えっ、梨乃先輩 早っ!? つーか俺も電車っ……!! すみません俺も先に行きますっ!! えっと俺も明日っ、何か持ってきますのでっ……!!」
そう言って、倉本くんも帰って行った。
残った私と桜井先輩と郁也先輩で、部屋の片付けをしていく。
ノートパソコンを学校に置きっぱなしには出来ないから、それぞれ一台ずつ持ち帰ることになった。
家が近いとこういう時に便利だなぁ。 なんて一人で のんきに思っていると……、
「桜井先輩。 さっき写真を見てた時、本当はどうしたんですか?」
と、郁也先輩が真っ直ぐに言葉を放った。