無趣味なニセモノ令嬢は、乙女な騎士の溺愛に気づかない
03. 乙女騎士の怖いもの
訪れたカフェは刺繍やレースがふんだんに使われている、可愛らしいグレッグ好みのお店だった。グレッグは喜びを隠しきれない様子で、私にニコニコと笑いかける。まわりから見たら、さぞかし私に惚れているように見えるでしょうね。メニューを見ながら、グレッグが好きなものを2つ注文する。
ふんだんに季節の果物を使ったケーキは、つやつやと光り美味しそうだ。用意されたものなら何でも美味しく食べる私なので、目の前に置かれたケーキ(おそらくグレッグが2番目に食べたいもの)にフォークを刺す。すると小声でグレッグが私にケーキをねだってきた。
「レイラ! 一口だけ食べさせてくれ」
「え? なんですの? 聞こえづらいわ」
「一口、そっちの、ケーキも、食べさせてくれ」
「え?なんですの?ちょっと聞こえ」
「絶対聞こえてるだろう。からかうなよ」
ふんだんに季節の果物を使ったケーキは、つやつやと光り美味しそうだ。用意されたものなら何でも美味しく食べる私なので、目の前に置かれたケーキ(おそらくグレッグが2番目に食べたいもの)にフォークを刺す。すると小声でグレッグが私にケーキをねだってきた。
「レイラ! 一口だけ食べさせてくれ」
「え? なんですの? 聞こえづらいわ」
「一口、そっちの、ケーキも、食べさせてくれ」
「え?なんですの?ちょっと聞こえ」
「絶対聞こえてるだろう。からかうなよ」