無趣味なニセモノ令嬢は、乙女な騎士の溺愛に気づかない


(なにかあった気がしたけど、なんだったかしら?)


 しかしそんな疑問も忙しい毎日のなかでは、あっという間に忘れてしまう。だって気づけばあの舞踏会から10日後の今日! 私は彼の考えたドレスで神父様の前に立ち、誓いの言葉を言っているのだから! 早い。怖いくらい展開が早いわ。


 式が終わり教会から出ると、カレン様とケイティ様が目をうるうるさせて駆けよってきた。


「レイラ様! おめでとうございます!」
「本当に美しくて、感動しました!」


 感激して話す2人の横には、婚約者らしき男性が寄り添っている。あら? なんだか以前紹介された方とは、違うような? そういえばこの前のお茶会では、2人とも婚約者とうまくいっていないと話していたけど。これは聞いて良いものかしら? 
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