無趣味なニセモノ令嬢は、乙女な騎士の溺愛に気づかない
11. 乙女騎士の苦悩
「レイラちゃんの家から結婚はどうするのか? 計画を言っていいのか? と手紙が届いたけど、どうするの?」
「えっ! レイラのお父さんから?」
しまった! そういえば両家の親には「武術大会で優勝したら」と言っていたんだ。優勝したことは伝えたが、プロポーズする具体的な日を伝えてなかった。俺はあわてて母に次の夜会でプロポーズをすることを伝え、レイラのお父さんにも手紙で伝えることを約束した。
「まったく! 結婚式の準備は、勝手に進めとくわよ!」
そう吐き捨てて部屋に戻った母だが、足取りは軽かったな。あれは明日からそうとう張り切って結婚式の準備を進めるに違いない。
とにかく明日はレイラとデートだ! 10日後の舞踏会の約束も取り付けないといけない。それに男らしいところを少しでも見せて、気分を盛り上げておかないと!