5分だけ
私が何かに挑戦しようとする度に、何も言わずに微笑んで頭を撫で出てくれた君は、
私を見ると諦めたような顔をしてため息をつくようになった。

一緒にいる時間は、５分でも惜しいと言って一緒に過ごしてくれた君は、
私の家から５分でも早く帰りたいような顔をして、メールを返信することすら億劫のように私に告げた。

そんなここ最近の君の態度が私はずっと許せなかった。
でも、終わりにできなかった。大好きだったから。
嫌いになりきれなかった。
でも、いつからかその気持ちも色褪せて、残ったのは空虚な自分だけだった。
それに気づいた時から、今までの「悲しみ」「寂しさ」は消え失せて、代わりにやってきたのは「呆れ」「失望」そして最後には、何も君に対して思わなくなった。

もう、本当に終わりだと思った。


私たちはもうやり直せない。
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