意地悪王子様のホワイトデー大作戦
「実花子にどうしても食べさせたくてさー、でも、僕、実花子としか来たくなかったから初めてなんだよね、この店来るの」
僕は、実花子の小さなヤキモチを気づかぬフリして、ブルーベリーチーズベーグルにかぶりつく。
「え?千歳も初めて来て、初めて食べたの?」
(お、きたきた)
「そうだけど?どうかした?」
「べ、別に……」
僕が、ホットコーヒーのカップを持ち上げると、実花子も黙ってカフェラテに口付けた。
「僕が、美弥達と食べたかと思ったんだー。可愛いね、実花子って。いっつも僕のことばっかり考えて、ヤキモチ妬いてくれて、僕にベッタリだもんね。これからもその調子で僕のことだけ考えていてね」
僕は、指先についた、クリームチーズを、ちゅっと舐め取ると、口をパクパクさせながら、真っ赤な顔をしている実花子を満足げに眺めた。
(絶景だな)
どんな綺麗な景色よりも、僕に虐められて、頬を染めて恥ずかしそうにしている実花子を見ていると幸せな気持ちになる。
こんなに、僕のこと好きなんだって嬉しくなる。
「ちょっと!何ニヤニヤしてんのよっ!気持ち悪いわねっ」
「え?僕がニヤけてんのは、勿論実花子のコト考えてたからだけど?」
「ばかっ!」
「はいはい、もう行くよ」
僕は、実花子の分と一緒に空になった紙コップをゴミ箱に捨てると、実花子の手を引いた。
僕は、実花子の小さなヤキモチを気づかぬフリして、ブルーベリーチーズベーグルにかぶりつく。
「え?千歳も初めて来て、初めて食べたの?」
(お、きたきた)
「そうだけど?どうかした?」
「べ、別に……」
僕が、ホットコーヒーのカップを持ち上げると、実花子も黙ってカフェラテに口付けた。
「僕が、美弥達と食べたかと思ったんだー。可愛いね、実花子って。いっつも僕のことばっかり考えて、ヤキモチ妬いてくれて、僕にベッタリだもんね。これからもその調子で僕のことだけ考えていてね」
僕は、指先についた、クリームチーズを、ちゅっと舐め取ると、口をパクパクさせながら、真っ赤な顔をしている実花子を満足げに眺めた。
(絶景だな)
どんな綺麗な景色よりも、僕に虐められて、頬を染めて恥ずかしそうにしている実花子を見ていると幸せな気持ちになる。
こんなに、僕のこと好きなんだって嬉しくなる。
「ちょっと!何ニヤニヤしてんのよっ!気持ち悪いわねっ」
「え?僕がニヤけてんのは、勿論実花子のコト考えてたからだけど?」
「ばかっ!」
「はいはい、もう行くよ」
僕は、実花子の分と一緒に空になった紙コップをゴミ箱に捨てると、実花子の手を引いた。