独占愛～冷酷御曹司の甘い誘惑

『いいわよ。最初に瑛に助けてもらったのは私だから。本当に感謝しているのよ』



幼馴染からの意外な礼に驚く。



『誰にも心の内をさらけ出さなかった瑛をここまで変えるなんて新保さんはすごいわ。私が責任をもって送り届けるわ』



「は？　待て、彩萌がいるのか！？」



『二度も逃げられないように頑張りなさいよ』



明るく言い放ち、里帆が電話を切った。

呆然とスマートフォンを眺めていた俺は、慌てて踵を返す。

俺たちの家で彩萌を迎えたい。

散々嫌な思いをしただろうに、戻ってきてくれる彼女に感謝しかない。



悪かった、彩萌。



早く会いたい。



もう情けなくてもなんでもいい。



俺の本心を聞いてくれないか。



……誰よりも、愛しているんだ。