独占愛~冷酷御曹司の甘い誘惑
「……本気で……可愛いな」



唇を離し、耳を甘噛みしながら低音でささやく。



「あ……っ」



唐突に敏感な場所を大胆に触れられ、指が差し込まれる。

予期せぬ刺激に、声にならない声が漏れる。

目尻にこぼれた雫を、唇でそっと拭う。

大きく息を吐くと、下に下がった瑛さんが太ももの内側に口づけた。

恥ずかしさから、足を閉じようとするのを彼の体が邪魔する。



「お前は俺のものだろ? 隠さず全部見せろ」



傲慢すぎる命令に目眩がする。

なのに落とされる唇も、指もひどく優しくて胸が詰まる。

私の反応をつぶさに確かめるように片手で頬に触れ、唇をなぞる。

まるで恋人にするような甘い仕草に、心の奥がきゅうっと締めつけられた。



お願い、やめて。



とても大事に、大切に扱われていると、自惚れてしまいそうになるから。


心の中の抵抗は、過ぎた快楽のせいで声に出せない。



「つらくないか……?」



体が?



それともこの甘い行為が?



口を開くと違う意味の涙がこぼれそうで、彼を見つめるしかできない。



「……煽るな」



ハッと熱い息を吐いた彼が私に口づける。

至近距離に迫る綺麗な目には、明らかな情欲が宿っていた。



「お前の全部をもらうぞ」



宣言した途端、体を起こし、私の膝裏に手をかける。

合間に髪をかき上げる仕草が壮絶に色っぽくて、胸が疼く。



「待……って……っ」



「待たない」



清々しく言い切り、私の体に自身の熱の塊をあてがう。

大きく熱いものが体深く侵入し、支配していく。



「あ、んんっ……!」



圧迫感と快感、言葉にならない感覚が体中を駆け巡る。

声を出したいのに、漏れるのは熱い息ばかりだ。
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