【砂の城】インド未来幻想
シュリーの淡い紅茶色の腕には、インド人特有のふくよかな丸みと骨っぽい細さが入り混じり、妖艶な色気を醸し出している。光は若い肌の張りを示しながら影も作り、闇に溶ける鎖骨の凹凸は、息遣いの度に甘い香を立て波打った。
陽の光の下の彼女もきっと麗しく、数多の男性を惹きつけるのは間違いない。ナーギニーも自分とは別の美しい姿に心魅かれたが、シュリーの魅力はもっと違うところにあるような不思議な感じがした。彼女のナーギニーを映す綺麗な瞳は、温かみのある慈愛に満ちていた。
「……ナーギニー……」
しばらくの沈黙の後、耳元で囁かれた密やかな声に、ナーギニーはハッと我に返った。慌てて向けた鼻先が触れそうなほど、シュリーの面は少女に寄り添っていた。
先程までの穏やかな微笑みとは違い、何やら悪戯っぽい顔つきでナーギニーを見つめている。薔薇の花弁のような厚みのある赤い唇が、その理由を語る為に白い歯を見せた。
陽の光の下の彼女もきっと麗しく、数多の男性を惹きつけるのは間違いない。ナーギニーも自分とは別の美しい姿に心魅かれたが、シュリーの魅力はもっと違うところにあるような不思議な感じがした。彼女のナーギニーを映す綺麗な瞳は、温かみのある慈愛に満ちていた。
「……ナーギニー……」
しばらくの沈黙の後、耳元で囁かれた密やかな声に、ナーギニーはハッと我に返った。慌てて向けた鼻先が触れそうなほど、シュリーの面は少女に寄り添っていた。
先程までの穏やかな微笑みとは違い、何やら悪戯っぽい顔つきでナーギニーを見つめている。薔薇の花弁のような厚みのある赤い唇が、その理由を語る為に白い歯を見せた。