【辛口ホームドラマ】チャーミー(平成30年台風24号災害)
【チャーミー接近24時間前】
そして9月29日…
台風24号は猛烈な勢力から非常に強い勢力に変わった状態で日本列島へ向かってきた。
中心付近の最大風速は50メートルにダウンしたが、依然として凶暴な台風であることに変わりはなかった。
(ドザー!!ドザー!!)
29日の昼過ぎであった。
今治市内に雷を伴って、1時間に50ミリに相当する非常に激しい雨が降り出した。
前日、四国地方が強風域に入った…
長時間に渡って強風域にかかっている関係で、大気の状態がより不安定になった。
それに伴って、非常に激しい雨が断続的に降っていた。
明日(30日)に四国地方が暴風域に入る…
人々の不安がさらに高まりだした。
そんな中であった。
宮下町《みやしたちょう》の豪邸《いえ》に特別養護老人ホームの職員さんたち8人がやって来た。
8人の職員さんたちは、トメに対して施設へ行きましょうと言うた。
しかし、トメはかたくなに拒否した。
「イヤや!!うちは豪邸《ここ》で人生を終えたいねん!!」
「そんなこと言わずに行きましょう…」
「おばあちゃん、ここはじき危なくなるのよ。」
「家族の方が近いうちに豪邸《いえ》を売るといよんよ。」
「帰ってや!!帰ってや!!」
トメは、かたくなったあとだまりこんでしまった。
職員さんたちは、ものすごく困った表情でトメに対して動くようにと言うた。
しかし、双方が平行線をたどったので話し合いが止まった。
(ゴーッ!!ゴーッ!!)
その日の夕方頃であった。
ところ変わって、松山市梅本町の四国がんセンターにて…
病室にいる志桜里《しおり》は、窓の外を見つめていた。
この時、風速20メートルくらいの強風が吹き出した。
同時に、強い雨が降り出した。
あと数時間で四国地方が風速25メートル以上の暴風域に入るようだ…
明日になれば、何かが起こるかもしれない…
医師から身体のあちらこちらにガンがあったと告げられた志桜里《しおり》は、涙を流しながらつぶやいた。
もういい…
もうつかれた…
天国へ行きたい…
天国にいる実家の家族のもとへ行きたい…
天国にいる実家の家族に会いたい…
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
志桜里《しおり》は、両手で顔を隠したあとくすんくすんと泣きじゃくった。
台風24号は猛烈な勢力から非常に強い勢力に変わった状態で日本列島へ向かってきた。
中心付近の最大風速は50メートルにダウンしたが、依然として凶暴な台風であることに変わりはなかった。
(ドザー!!ドザー!!)
29日の昼過ぎであった。
今治市内に雷を伴って、1時間に50ミリに相当する非常に激しい雨が降り出した。
前日、四国地方が強風域に入った…
長時間に渡って強風域にかかっている関係で、大気の状態がより不安定になった。
それに伴って、非常に激しい雨が断続的に降っていた。
明日(30日)に四国地方が暴風域に入る…
人々の不安がさらに高まりだした。
そんな中であった。
宮下町《みやしたちょう》の豪邸《いえ》に特別養護老人ホームの職員さんたち8人がやって来た。
8人の職員さんたちは、トメに対して施設へ行きましょうと言うた。
しかし、トメはかたくなに拒否した。
「イヤや!!うちは豪邸《ここ》で人生を終えたいねん!!」
「そんなこと言わずに行きましょう…」
「おばあちゃん、ここはじき危なくなるのよ。」
「家族の方が近いうちに豪邸《いえ》を売るといよんよ。」
「帰ってや!!帰ってや!!」
トメは、かたくなったあとだまりこんでしまった。
職員さんたちは、ものすごく困った表情でトメに対して動くようにと言うた。
しかし、双方が平行線をたどったので話し合いが止まった。
(ゴーッ!!ゴーッ!!)
その日の夕方頃であった。
ところ変わって、松山市梅本町の四国がんセンターにて…
病室にいる志桜里《しおり》は、窓の外を見つめていた。
この時、風速20メートルくらいの強風が吹き出した。
同時に、強い雨が降り出した。
あと数時間で四国地方が風速25メートル以上の暴風域に入るようだ…
明日になれば、何かが起こるかもしれない…
医師から身体のあちらこちらにガンがあったと告げられた志桜里《しおり》は、涙を流しながらつぶやいた。
もういい…
もうつかれた…
天国へ行きたい…
天国にいる実家の家族のもとへ行きたい…
天国にいる実家の家族に会いたい…
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
志桜里《しおり》は、両手で顔を隠したあとくすんくすんと泣きじゃくった。