クローバー
「ところでさぁ。皆どう思ってるかな?」

どうやら天音の友達の佳子の笑い話しは終わりのようだ。

さっきまでとちょっと雰囲気が変わったような気がした。

「どう?ってなにを?」

俺が全部言い終わる前に天音が嬉しそうに大きな声で言う。

「やった!今日はやってるよ!人が並んでるー!早く行かなきゃ!」

天音はそう言いながら走り出す。

昨日は臨時休業していたクレープ屋が今日は開いている。天音の言う通りそれなりに人が並んでる。鯛焼きの時と比べると客層は若めだ。

天音に追い付き列に加わる。

看板が出ていて店の名前を『トワイライト』とある。その他にも『最後のトッピングはご自由に!!』とも書いてある。

「あーん…。どうしよっかなぁ?」

「どうって何を?」

「食べたいクレープは決まってるんだけど、最後のトッピングをどうしようかと思って。」

「ご自由にって言うんだし全部やったら?」

「無理だよ!看板最後まで見た?30種類もあるんだよ!?」

「え?」

と天音に言われて看板を見ると『苺ソース・クリーム・チョコシロップ…スタンダードなものからハバネロソースとクセのあるものまで全30種類!!』と書いてある。

なるほど。この店はトッピングでリピーターをつける作戦なのだ。
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