クローバー
天音の言っている事はイマイチ分からなかったけど、これ以上さっきの質問の追及が無さそうで一安心だ。
「うわぁ…蟻がすんごい増えちゃってるね。」
天音に言われて見ると、足下の蟻はいつの間にか行列を作っていた。
この蟻達は俺達2人の事なんて全く気にして無い。自分達の食料を確保するのに必死になっている。
クレープを買った時の事を思い出す。俺は必死に行列に加わっていたわけじゃ無い、と。
だけど蟻は必死だ。それも落ちた食べ物に。守るためかどうかは知らないし、明確な意思を持ってるかも分からないけど仲間と協力して一生懸命に餌を運んでいる。
一匹が数百を呼ぶ。
俺には出来ない。
俺の一人は…独りだ。
今までこんなふうには思わなかった。
俺は蟻の行列を見ながら呟いた、
「こいつら…すげぇな。」
その時俺がどんな顔をしていたかは分からない。けどよっぽど酷い顔だったのか、
「大丈夫だよ。アタシがついてるからさ。」
と天音が慰めるように言った。
「あぁ。」
「おめでとう。双葉君は最初の壁を突破したよ。」
そう言ってニコッと天音は笑った。
「うわぁ…蟻がすんごい増えちゃってるね。」
天音に言われて見ると、足下の蟻はいつの間にか行列を作っていた。
この蟻達は俺達2人の事なんて全く気にして無い。自分達の食料を確保するのに必死になっている。
クレープを買った時の事を思い出す。俺は必死に行列に加わっていたわけじゃ無い、と。
だけど蟻は必死だ。それも落ちた食べ物に。守るためかどうかは知らないし、明確な意思を持ってるかも分からないけど仲間と協力して一生懸命に餌を運んでいる。
一匹が数百を呼ぶ。
俺には出来ない。
俺の一人は…独りだ。
今までこんなふうには思わなかった。
俺は蟻の行列を見ながら呟いた、
「こいつら…すげぇな。」
その時俺がどんな顔をしていたかは分からない。けどよっぽど酷い顔だったのか、
「大丈夫だよ。アタシがついてるからさ。」
と天音が慰めるように言った。
「あぁ。」
「おめでとう。双葉君は最初の壁を突破したよ。」
そう言ってニコッと天音は笑った。