1monthCinderella〜契約彼氏は魔法使い〜
弁護士事務所の応接室。
目の前にはテーブルに額がつきそうなほど頭を下げる夫婦。
竜基さんに知らせた後、すぐに前回担当してくれた弁護士に連絡してくれて、乃乃の両親に連絡をしたと同時に警察からも連絡があったらしくなんとかこれ以上の大きな話にはしないでほしいとのことだった。
乃乃は短絡的で危険で大嫌いだけど、だからと言って社会的に抹殺しようという気持ちもない。
同情もしないけど。
結局、乃乃を地方の療養所に入院治療させると言うことで今回も示談に応じることになったが、次回は無いことを約束した。
乃乃は何に執着していたんだろう。
乃乃の両親が帰った後、竜基さんが迎えにくるのを弁護士事務所の向かいにあるカフェでで待っている。
カフェオレの甘さが体に沁みる。
竜基さんに会いたい、ぎゅっと抱きしめてもらいたい。
窓の外を見ると、見慣れた車が停まってスーツ姿のイケメンが降りてきた。
私はカップを返却口に戻すと店を飛び出して竜基さんの胸に飛び込んだ。
「大丈夫?」
「じゃない」
「もう大丈夫」
「うん」
指定席に座るとシートベルトをつける。
シートに沈み込むと安心する。
気がつくとベッドの中に一人だった。
服もモコモコ部屋着に代わっていて車内で寝落ちしてここまで運んでもらった上に着替えもしてくれたって事だ。
ベッドから出てリビングを覗くと竜基さんはパソコンを膝に乗せて操作している。テーブルの上には書類が置いてあるからきっと仕事をしているんだろう。
私って迷惑ばかりかけてない?
こんなんで一緒に住んでいていいのかな?
せめてコーヒーとか淹れた方がいいのかな?
どうすればいいんだろう。
そんなことを考えていると竜基さんが私に気がついて、ソファの竜基さんの隣をポンポンと叩いた。
「迷惑ばかりかけてごめんなさい、仕事の邪魔だよね」
隣に座ると、竜基さんはパソコンをテーブルに置いて横向きになると私を真っ直ぐに見つめる。
「迷惑だなんて思っていないし、仕事の邪魔にもなっていない。って言うか、このくらいのことで仕事が滞る俺じゃないよ。それに、亜由美がいるからこそ生活に張りがあるし、今まで体験してこなかった刺激的な日々が送れているとも言える。亜由美こそ、嫌になった?」
「まさか、私は竜基さんがいてくれて安心するし、こんなふうに隣にいられるだけで嬉しい」
「それなら、なんの問題もない。まぁ、今はジェットコースターにでも乗ってると思って楽しめばいい」
ジェットコースターか、確かにそんな1ヶ月だった。
「シャワー浴びてから先に寝るね。竜基さんお仕事でしょ」
「ああ、もう少し確認することがあるから」
ソファから立ち上がってリビングを出ようとした時に、ふと佐藤隆の言葉が思い出されて振り返ると丁度ペットボトルの水を口に含んだところだった。
「竜基さんって、好きじゃない人ともエッチするの?」
ぶっ
まるで漫画のように竜基さんが水を噴き出した。
目の前にはテーブルに額がつきそうなほど頭を下げる夫婦。
竜基さんに知らせた後、すぐに前回担当してくれた弁護士に連絡してくれて、乃乃の両親に連絡をしたと同時に警察からも連絡があったらしくなんとかこれ以上の大きな話にはしないでほしいとのことだった。
乃乃は短絡的で危険で大嫌いだけど、だからと言って社会的に抹殺しようという気持ちもない。
同情もしないけど。
結局、乃乃を地方の療養所に入院治療させると言うことで今回も示談に応じることになったが、次回は無いことを約束した。
乃乃は何に執着していたんだろう。
乃乃の両親が帰った後、竜基さんが迎えにくるのを弁護士事務所の向かいにあるカフェでで待っている。
カフェオレの甘さが体に沁みる。
竜基さんに会いたい、ぎゅっと抱きしめてもらいたい。
窓の外を見ると、見慣れた車が停まってスーツ姿のイケメンが降りてきた。
私はカップを返却口に戻すと店を飛び出して竜基さんの胸に飛び込んだ。
「大丈夫?」
「じゃない」
「もう大丈夫」
「うん」
指定席に座るとシートベルトをつける。
シートに沈み込むと安心する。
気がつくとベッドの中に一人だった。
服もモコモコ部屋着に代わっていて車内で寝落ちしてここまで運んでもらった上に着替えもしてくれたって事だ。
ベッドから出てリビングを覗くと竜基さんはパソコンを膝に乗せて操作している。テーブルの上には書類が置いてあるからきっと仕事をしているんだろう。
私って迷惑ばかりかけてない?
こんなんで一緒に住んでいていいのかな?
せめてコーヒーとか淹れた方がいいのかな?
どうすればいいんだろう。
そんなことを考えていると竜基さんが私に気がついて、ソファの竜基さんの隣をポンポンと叩いた。
「迷惑ばかりかけてごめんなさい、仕事の邪魔だよね」
隣に座ると、竜基さんはパソコンをテーブルに置いて横向きになると私を真っ直ぐに見つめる。
「迷惑だなんて思っていないし、仕事の邪魔にもなっていない。って言うか、このくらいのことで仕事が滞る俺じゃないよ。それに、亜由美がいるからこそ生活に張りがあるし、今まで体験してこなかった刺激的な日々が送れているとも言える。亜由美こそ、嫌になった?」
「まさか、私は竜基さんがいてくれて安心するし、こんなふうに隣にいられるだけで嬉しい」
「それなら、なんの問題もない。まぁ、今はジェットコースターにでも乗ってると思って楽しめばいい」
ジェットコースターか、確かにそんな1ヶ月だった。
「シャワー浴びてから先に寝るね。竜基さんお仕事でしょ」
「ああ、もう少し確認することがあるから」
ソファから立ち上がってリビングを出ようとした時に、ふと佐藤隆の言葉が思い出されて振り返ると丁度ペットボトルの水を口に含んだところだった。
「竜基さんって、好きじゃない人ともエッチするの?」
ぶっ
まるで漫画のように竜基さんが水を噴き出した。