スパダリ部長に愛されてます
あ!悶えつつも、仕事しなくちゃ。
ケイコ先生に、メールで昨日の部長のレッスン内容を報告した。
昨日の新山さんの体調なども含め、気付いた点を箇条書きにまとめて送信した。

その夜、ケイコ先生から電話があった。
「ヨーコちゃん、昨日はありがとう!
でね、お願いなんだけど。
母が退院するまで、新山さんのパーソナルレッスンをお願いできないかしら?
新山さんにも確認したら、ヨーコ先生なら喜んでって。
1ヶ月ぐらいになるとは思うんだけど、どうかしら。」
部長のパーソナルレッスンの延長を考えないではなかったけれど、
ケイコ先生と部長が良いとおっしゃるなら受けようと思った。
「はい、わかりました。
よろしくお願いします。」
「うん!ありがとう。
そのままのヨーコちゃんで良いからね。
ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。」

新山さんと同じ会社ということも報告したら、とてもびっくりされた。
同時に心配もされたが、そんなことで仕事に影響される人ではないと話をして、
とりあえず、年内残り4回のレッスンを引き受けた。

電話を切り、思っていた以上に元気そうなケイコ先生に安心しつつ、
部長とまた同じ時間を共有できることが嬉しくて、じんわりと身体が暖かくなった。

再び昨日の記憶に浸ってニヤニヤしていると、メールの着信を知らせる音が鳴った。
『ケイコ先生に聞いたかな?
来週からもよろしく。ヨーコ先生。』
自然と顔がほころぶのが自分でもわかる。
『こちらこそよろしくお願いします。』
部長とのスマホのやり取りを何度も何度も見てしまう。
明日から仕事になるかしら。
< 18 / 50 >

この作品をシェア

pagetop