Cherry Blossoms〜白銀の女神〜
ドイツ出身の産婦人科医であるモニカ・ハイド、ウクライナ出身の内科医であるナタリア・ソーニャ、インド出身の薬剤師兼臨床工学技士であるリティク・タゴール、オーストラリア出身の看護師であるオリバー・ホープたちもカフェへと「楽しみ」と話しながら歩いて行く。そんな中、桜士は何故か足を動かすことができなかった。

「おい、何してんだ。早く来いよ」

ヨハンが乱暴に桜士の手を引く。彼が手を引くと、動かなかった桜士の足は再び動かすことができた。



白で統一されたカフェの中には、可愛らしいぬいぐるみが飾られており、店内にいるのは男性よりも若い女性が多い。

カフェの一番奥にある広い席に桜士たちは案内された後、チラリとクラウディオの顔色を見た後、リティクが一花に話しかける。

「一花はこういうビュッフェに来たことはある?」

「何度かあるわ!」

「実は初めてで……。教えてくれないか?」

「わかったわ、行こ?」

一花が、リティクを連れてスイーツが並べられているカフェの中央へと向かう。それを見てからクラウディオが口を開いた。
< 16 / 64 >

この作品をシェア

pagetop