Cherry Blossoms〜白銀の女神〜
「皆さん、四月一日先生のことが本当に大好きなんですね」

桜士の口からスルリと言葉が出て行く。全員が一花のためにこのホテルを予約し、一花一人のために旅行に参加しているのだ。それは、一花がみんなから愛されている証拠だろう。

「一花はこの中の誰よりも最年少で、私たちからすれば妹のようなものだからな。可愛いし、優しいし、医師としても百点満点。嫌いになる理由が見当たらん」

優しい目をしながらモニカが言う。他のみんなも大きく頷いていた。そこへ、不思議そうな顔をしながらリティクと共に一花が戻ってくる。

「あれ?みんなはスイーツ食べないの?」

一花が持っている皿には、フルーツタルトやロールケーキ、オランジェットにムースなど様々な種類のスイーツが盛られている。

「ああ、今から取りに行くよ」

クラウディオが立ち上がり、一花の頭を優しく撫でる。モニカたちも立ち上がり、スイーツが並べられた中央へと歩いていった。桜士も、何か食べられそうなものはないか見に行くことにした。
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