Cherry Blossoms〜白銀の女神〜
Cerberusの存在を知っている者は一定の人間だけだ。そのため、一般人のいたずらの類ではないとすぐに結論付けられた。
(あのメールは、公安の協力者が送ったものでもなかった。海外のサーバーを経由しているから、誰が送ってきたものなのか特定はできない……。一体、誰が送ってきたんだ?)
雪が降り積もる道を歩きながら桜士は考える。白い息が口から出て行く。目の前には、雪のように白く、赤い屋根が目立つ十階建てのホテルが見えている。
「一体、奴らの目的は何なんだ?」
白雪ホテルは、高級ホテルではなく家族連れが利用することが多いホテルだ。ファミリー向けのサービスが充実していることで家族連れからの評判もいい。
「寒〜!本田先生、早くホテル入りましょうよ〜!」
十がブルリと体を震わせ、巻いているマフラーに顔を埋める。北海道は東京よりも寒い。
「ああ、そうだな」
桜士もマフラーにそっと触れ、微笑む。そして、キャリーケースを引いて先ほどよりも足早に歩き始めた。
(あのメールは、公安の協力者が送ったものでもなかった。海外のサーバーを経由しているから、誰が送ってきたものなのか特定はできない……。一体、誰が送ってきたんだ?)
雪が降り積もる道を歩きながら桜士は考える。白い息が口から出て行く。目の前には、雪のように白く、赤い屋根が目立つ十階建てのホテルが見えている。
「一体、奴らの目的は何なんだ?」
白雪ホテルは、高級ホテルではなく家族連れが利用することが多いホテルだ。ファミリー向けのサービスが充実していることで家族連れからの評判もいい。
「寒〜!本田先生、早くホテル入りましょうよ〜!」
十がブルリと体を震わせ、巻いているマフラーに顔を埋める。北海道は東京よりも寒い。
「ああ、そうだな」
桜士もマフラーにそっと触れ、微笑む。そして、キャリーケースを引いて先ほどよりも足早に歩き始めた。