Cherry Blossoms〜白銀の女神〜
クラウディオがそう苦笑しながら言う。メンバーの血液型は今まで、自分で記入した書類でしか知らなかった。初めて話題になった際、一花は嘘を吐くのが下手だったため、バレたのだ。

「みんなで一花を取り押さえて血を採取し、検査にかけた時はみんなで驚いたぞ。RH nullの人間なんて初めて見たからな」

モニカが拳を握り締めながら言う。一花の血液型に相当驚いたのだろう。

クラウディオたちは一花をpigeonに所属を変えようとしたものの、一花はそれを拒否し続け、定期的に自分が怪我をした時のために輸血をするためのパックを作ること、そして無茶をしないことを条件にeagleでいることになったそうだ。

「まあ、一花の手術の腕前はすごいからな。あの腕のおかげで多くの人が助かっているわけだし、必要不可欠な存在だよ」

アルフレッドがそう言い、一花の頭を優しく撫でる。やはり、彼女はみんなに愛されているのだと知った桜士が知った瞬間だった。
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