Restart~あなたが好きだから~
「そんなお前が急にその封印を解いた。つまりそれは、もう1度、奴の横にいられるようになるかもしれないチャンスが生まれたということなんだな?」
「そうです。私は大和が好きです、私には大和しか見えないんです、このチャンスを絶対に逃したくない、逃せないんです。ですから、あなたのお気持ちを受け入れるつもりはありません。どうか、お許し下さい。」
そして頭を下げて、背を向けようとする七瀬の肩を
「残念ながら、そうはいかんな。」
と言って、再び掴む氷室。
「離して!」
「七瀬がその大和という男が好きなら結構、アタックすればいい。それを止める権利は、例えお前の上司であっても俺にはないからな。」
「氷室さん・・・。」
「だが俺も本気なんだよ、七瀬。俺はお前を自分のモノにしたい、ずっとそう思って来たんだ。そして、お前の恋愛嫌いが単なるポ-ズだとわかった以上、俺はもう遠慮しないからな。」
「それは・・・はっきり言って迷惑です!」
強い口調で言う七瀬に
「なら、さっきの俺のキスをなぜ拒まなかった?」
氷室は問う。一瞬怯んだように口ごもった七瀬だったが、すぐに
「それはあなたが無理矢理・・・。」
と反論するが
「力づくで唇を奪ったことは認める、すまなかった。だがお前もそんな俺を強くは拒まなかったのは、事実だろう。」
その氷室の言葉に、七瀬は言葉を失ったように黙る。
「俺が上司だから、拒むのを躊躇ったのか?お前はそんなことで、流されるような女じゃないだろう?」
「・・・。」
「つまり、少なくとも俺は七瀬に完全に拒絶されてはいない、ということだ。お前の心に付け入るスキは十分ある、さっき俺はそう確信した。」
「・・・。」
「改めて宣言する。七瀬、俺はお前をビジネス上のバディにする。そしてそれと同時に、お前に人生のパートナ-になってもらう。その為に、俺はお前を秘書として、自分の手元に呼び寄せた。俺はお前に対して、下心がたっぷりある。そしてそれを隠すつもりも、もうない。お前はそういう上司の秘書になったんだ。」
「氷室さん・・・。」
「そのつもりで、明日から勤務に就け、いいな。」
それは有無を言わせぬ口調。圧されたように自分を彼を見上げる七瀬に
「今夜はここまでだ。帰ろう。」
そう言って、ニヤッと笑った氷室は、彼女の右手をとると歩き出した。
「そうです。私は大和が好きです、私には大和しか見えないんです、このチャンスを絶対に逃したくない、逃せないんです。ですから、あなたのお気持ちを受け入れるつもりはありません。どうか、お許し下さい。」
そして頭を下げて、背を向けようとする七瀬の肩を
「残念ながら、そうはいかんな。」
と言って、再び掴む氷室。
「離して!」
「七瀬がその大和という男が好きなら結構、アタックすればいい。それを止める権利は、例えお前の上司であっても俺にはないからな。」
「氷室さん・・・。」
「だが俺も本気なんだよ、七瀬。俺はお前を自分のモノにしたい、ずっとそう思って来たんだ。そして、お前の恋愛嫌いが単なるポ-ズだとわかった以上、俺はもう遠慮しないからな。」
「それは・・・はっきり言って迷惑です!」
強い口調で言う七瀬に
「なら、さっきの俺のキスをなぜ拒まなかった?」
氷室は問う。一瞬怯んだように口ごもった七瀬だったが、すぐに
「それはあなたが無理矢理・・・。」
と反論するが
「力づくで唇を奪ったことは認める、すまなかった。だがお前もそんな俺を強くは拒まなかったのは、事実だろう。」
その氷室の言葉に、七瀬は言葉を失ったように黙る。
「俺が上司だから、拒むのを躊躇ったのか?お前はそんなことで、流されるような女じゃないだろう?」
「・・・。」
「つまり、少なくとも俺は七瀬に完全に拒絶されてはいない、ということだ。お前の心に付け入るスキは十分ある、さっき俺はそう確信した。」
「・・・。」
「改めて宣言する。七瀬、俺はお前をビジネス上のバディにする。そしてそれと同時に、お前に人生のパートナ-になってもらう。その為に、俺はお前を秘書として、自分の手元に呼び寄せた。俺はお前に対して、下心がたっぷりある。そしてそれを隠すつもりも、もうない。お前はそういう上司の秘書になったんだ。」
「氷室さん・・・。」
「そのつもりで、明日から勤務に就け、いいな。」
それは有無を言わせぬ口調。圧されたように自分を彼を見上げる七瀬に
「今夜はここまでだ。帰ろう。」
そう言って、ニヤッと笑った氷室は、彼女の右手をとると歩き出した。