Restart~あなたが好きだから~
「私に同情してるつもりなのかもしれないけど、それはかなりムカつく。」
と言って、険しい表情で自分を見て来る愛奈に
「同情なんかじゃありません。それに大和に振られたから、じゃあなたにしますなんて、それこそ氷室さんに失礼なお話です。」
七瀬は懸命に反論するが
「まるっきり先輩に気がないならともかく、今まで迷うくらいには、先輩に対する想いがあなたにもあるんでしょ?なのに、あんまり恰好付けない方がいいと思うけど。」
決めつけるような愛奈の言葉に、何も言えなくなってしまう。そんな七瀬を見ながら
「全く奇妙な関係よね、私たち。」
少し笑みを浮かべながら、愛奈が言い出す。
「えっ?」
「私の好きな先輩は、あなたにぞっこんで、でもそのあなたには別な好きな人がいる。ところがその人にも別の恋人がいて、あなたは振り向いてもらえないままに、今まで来てしまった。だから皮肉にもお互いにどんなに辛いのか、よくわかり合えちゃうんだよね。」
「・・・。」
「三角関係ともちょっと違うし、なんなんだろうね、本当に?」
「愛奈さん・・・。」
愛奈の表情は苦笑に変わり、その彼女の言葉に、七瀬は答える言葉が見つからない。
「とりあえずさ、まずはあなたを応援してるよ。あなたたちがうまく行けば、今度は私のターンだもんね。」
と表情を戻して切り出した愛奈。
「まぁそうなっても、先輩には私じゃあなたの代わりにはならないって言われちゃうかもしれないし、逆にあなたがうまく行かなければ、私はいよいよ窮地ってことだもんね。」
「・・・。」
「でもご心配なく。私には切り札があるから。」
「切り札?」
「そう。逆転の為の大切な切り札。もう私も指を咥えて、ただ見ているつもりはないから。」
愛奈は自信たっぷりに言ったあと
「なんか話がすっかり脱線しちゃったね。でも、私たちには、ある意味、ビジネスより大切な話だから。ちゃんと話せてよかった。」
「・・・。」
「まずは藤堂さんのお手並み拝見だな。まぁ、頑張ってよ。」
そう続けると、笑顔を浮かべた。
と言って、険しい表情で自分を見て来る愛奈に
「同情なんかじゃありません。それに大和に振られたから、じゃあなたにしますなんて、それこそ氷室さんに失礼なお話です。」
七瀬は懸命に反論するが
「まるっきり先輩に気がないならともかく、今まで迷うくらいには、先輩に対する想いがあなたにもあるんでしょ?なのに、あんまり恰好付けない方がいいと思うけど。」
決めつけるような愛奈の言葉に、何も言えなくなってしまう。そんな七瀬を見ながら
「全く奇妙な関係よね、私たち。」
少し笑みを浮かべながら、愛奈が言い出す。
「えっ?」
「私の好きな先輩は、あなたにぞっこんで、でもそのあなたには別な好きな人がいる。ところがその人にも別の恋人がいて、あなたは振り向いてもらえないままに、今まで来てしまった。だから皮肉にもお互いにどんなに辛いのか、よくわかり合えちゃうんだよね。」
「・・・。」
「三角関係ともちょっと違うし、なんなんだろうね、本当に?」
「愛奈さん・・・。」
愛奈の表情は苦笑に変わり、その彼女の言葉に、七瀬は答える言葉が見つからない。
「とりあえずさ、まずはあなたを応援してるよ。あなたたちがうまく行けば、今度は私のターンだもんね。」
と表情を戻して切り出した愛奈。
「まぁそうなっても、先輩には私じゃあなたの代わりにはならないって言われちゃうかもしれないし、逆にあなたがうまく行かなければ、私はいよいよ窮地ってことだもんね。」
「・・・。」
「でもご心配なく。私には切り札があるから。」
「切り札?」
「そう。逆転の為の大切な切り札。もう私も指を咥えて、ただ見ているつもりはないから。」
愛奈は自信たっぷりに言ったあと
「なんか話がすっかり脱線しちゃったね。でも、私たちには、ある意味、ビジネスより大切な話だから。ちゃんと話せてよかった。」
「・・・。」
「まずは藤堂さんのお手並み拝見だな。まぁ、頑張ってよ。」
そう続けると、笑顔を浮かべた。