Restart~あなたが好きだから~
(年上のいとこもいるのに、なんで私がいきなりやり玉にあがるのよ。やっぱり女だから?)
七瀬は心中うんざりするが、場を雰囲気を悪くするのも嫌なので
「仕事が忙しくて、なかなか出会いに恵まれないんですよ。」
とりあえず当たり障りのない答えをする。すると
「全くこの子は、口を開けば仕事仕事で、本当に困ってるのよ。兄さん、誰かいい人いないかしら?」
律子がすかさず、そんなことを言い出す。
「七瀬にその気があるなら、心当たりがないわけじゃないぞ。」
「本当?それじゃ是非・・・。」
「ちょっと待ってよ。昨日も言ったように私は・・・。」
「あんた本気で、一生ひとりで生きて行くつもりなの?」
ここでまた母娘の言い合いが始まりそうな気配に
「母さん、今ここで、そんな話をしなくてもいいだろう。」
正が宥めるように言い
「叔母さんが心配されるのもわかりますけど、七瀬より年上の俺たちだってまだ独身だし。」
七瀬をフォロ-するかのように、いとこの1人も口を挟むが
「あなたたちは男の子だからまだいいけど、七瀬は女の子なんだから、そんな呑気なこと言ってられちゃ、親としては気が気じゃないのよ!」
律子は更にヒートアップ。
「でも叔母さん、実際周りを見ても、20代後半の独身者なんて、男女とも全然珍しくありませんよ。」
「結婚してる方がむしろ少ないかもな。」
いとこたちがこうやって言ってくれるのは、きっと彼らも自分の親と何度も同じような問答をしているからなんだろうなと、七瀬は思う。
「何年か前のデータだったと思うけど、平均初婚年齢が男が31、女が29って聞いた時は、ああ俺たちの時とは比べ物にならないくらい晩婚化してるなぁとは思ったよ。」
そこに穏やかな口調で話し出したのは、律子たち三きょうだいの末っ子の叔父。彼は上の兄姉とは少し齢が離れていて、子供もまだ結婚うんぬんが話題になる年齢ではない。
「でも、実際に結婚した年齢を調べてみると、婚姻件数のピークは男は27歳、女は26歳らしいぞ。」
「えっ?」
「平均とピーク年齢のギャップが生じるのは、極端な晩婚者が数字を押し上げてるからなんだそうだ。だから君たちも決してノンビリしていられる年齢じゃないってことだ。」
「・・・。」
七瀬は心中うんざりするが、場を雰囲気を悪くするのも嫌なので
「仕事が忙しくて、なかなか出会いに恵まれないんですよ。」
とりあえず当たり障りのない答えをする。すると
「全くこの子は、口を開けば仕事仕事で、本当に困ってるのよ。兄さん、誰かいい人いないかしら?」
律子がすかさず、そんなことを言い出す。
「七瀬にその気があるなら、心当たりがないわけじゃないぞ。」
「本当?それじゃ是非・・・。」
「ちょっと待ってよ。昨日も言ったように私は・・・。」
「あんた本気で、一生ひとりで生きて行くつもりなの?」
ここでまた母娘の言い合いが始まりそうな気配に
「母さん、今ここで、そんな話をしなくてもいいだろう。」
正が宥めるように言い
「叔母さんが心配されるのもわかりますけど、七瀬より年上の俺たちだってまだ独身だし。」
七瀬をフォロ-するかのように、いとこの1人も口を挟むが
「あなたたちは男の子だからまだいいけど、七瀬は女の子なんだから、そんな呑気なこと言ってられちゃ、親としては気が気じゃないのよ!」
律子は更にヒートアップ。
「でも叔母さん、実際周りを見ても、20代後半の独身者なんて、男女とも全然珍しくありませんよ。」
「結婚してる方がむしろ少ないかもな。」
いとこたちがこうやって言ってくれるのは、きっと彼らも自分の親と何度も同じような問答をしているからなんだろうなと、七瀬は思う。
「何年か前のデータだったと思うけど、平均初婚年齢が男が31、女が29って聞いた時は、ああ俺たちの時とは比べ物にならないくらい晩婚化してるなぁとは思ったよ。」
そこに穏やかな口調で話し出したのは、律子たち三きょうだいの末っ子の叔父。彼は上の兄姉とは少し齢が離れていて、子供もまだ結婚うんぬんが話題になる年齢ではない。
「でも、実際に結婚した年齢を調べてみると、婚姻件数のピークは男は27歳、女は26歳らしいぞ。」
「えっ?」
「平均とピーク年齢のギャップが生じるのは、極端な晩婚者が数字を押し上げてるからなんだそうだ。だから君たちも決してノンビリしていられる年齢じゃないってことだ。」
「・・・。」