Restart~あなたが好きだから~
沙耶と七瀬が出会ったのは、今から8年前。入学式の翌日、初めてクラスのメンバ-が教室に集合した時のこと。たまたま席が隣り合わせになった2人は、お互い高校時代にバトミントンをやっていたことから、すっかり意気投合し、サークルも同じところを選び、行動を共にするようになった。
沙耶の七瀬に対する第一印象は
(笑顔が素敵な子だな・・・。)
だった。優しくて穏やかな性格、そして多くの人の目を惹く容姿。
(これじゃ、モテないはずないよね・・・。)
素直にそう思っていた。でも
「今まで彼氏なんていたことないよ。」
とあっさりと言ってのけた七瀬は、ガールズト-クには欠かせないコイバナに全く乗って来ず、合コンの誘いに首をタテに振ることもなく、クラスやサークルの男子たちからのアタックにも見向きもしなかった。
「私、恋愛とか全然興味ないんで。」
こう冷ややかにこう口にする七瀬。沙耶は
「ねぇ。昔、なんか恋愛関係でトラウマになることでもあったの?」
と尋ねてみたことがあるのだが
「別に。興味湧かないんだから、しょうがないじゃん。」
彼女はつっけんどんにこう答えるだけ。普段の優しくて愛らしい七瀬とは似ても似つかない態度に、かえってなにかあるとしか思えなかったが、それ以上は聞けず終いだった。
そのまま時が過ぎ、2人の付き合いも2年目に入った7月末、七瀬は20歳の誕生日を迎えた。
「さぁ、乾杯しよう。みんな、盛大な声でよろしくな。」
サ-クル仲間たちが開いてくれた居酒屋での誕生会の席。幹事の言葉を受けて
「七瀬、誕生日おめでと~、乾ぱ~い。」
と音頭をとったのは一番の親友である沙耶。
「乾ぱ~い!」
それを受けて、みんながグラスを上げて、七瀬を祝福する。
「ありがとう~。」
仲間達の祝福に、満面の笑みで答える七瀬。
「これで七瀬も大人の仲間入りだね。」
「うん。」
「これからは、何か問題起こしたら、少女Aじゃなくて実名報道だからね。気を付けなよ。」
「なに、それ~。酷くない?」
当時は20歳が成人の仲間入りだった時代。そんなことを言われてプッと膨れて見せた七瀬は
「私はこれまでもこれからも品行方正ですから、どうかご心配なく~。」
次にそう返して、パァと笑顔を浮かべると、周囲からはドッと笑いが起きた。
沙耶の七瀬に対する第一印象は
(笑顔が素敵な子だな・・・。)
だった。優しくて穏やかな性格、そして多くの人の目を惹く容姿。
(これじゃ、モテないはずないよね・・・。)
素直にそう思っていた。でも
「今まで彼氏なんていたことないよ。」
とあっさりと言ってのけた七瀬は、ガールズト-クには欠かせないコイバナに全く乗って来ず、合コンの誘いに首をタテに振ることもなく、クラスやサークルの男子たちからのアタックにも見向きもしなかった。
「私、恋愛とか全然興味ないんで。」
こう冷ややかにこう口にする七瀬。沙耶は
「ねぇ。昔、なんか恋愛関係でトラウマになることでもあったの?」
と尋ねてみたことがあるのだが
「別に。興味湧かないんだから、しょうがないじゃん。」
彼女はつっけんどんにこう答えるだけ。普段の優しくて愛らしい七瀬とは似ても似つかない態度に、かえってなにかあるとしか思えなかったが、それ以上は聞けず終いだった。
そのまま時が過ぎ、2人の付き合いも2年目に入った7月末、七瀬は20歳の誕生日を迎えた。
「さぁ、乾杯しよう。みんな、盛大な声でよろしくな。」
サ-クル仲間たちが開いてくれた居酒屋での誕生会の席。幹事の言葉を受けて
「七瀬、誕生日おめでと~、乾ぱ~い。」
と音頭をとったのは一番の親友である沙耶。
「乾ぱ~い!」
それを受けて、みんながグラスを上げて、七瀬を祝福する。
「ありがとう~。」
仲間達の祝福に、満面の笑みで答える七瀬。
「これで七瀬も大人の仲間入りだね。」
「うん。」
「これからは、何か問題起こしたら、少女Aじゃなくて実名報道だからね。気を付けなよ。」
「なに、それ~。酷くない?」
当時は20歳が成人の仲間入りだった時代。そんなことを言われてプッと膨れて見せた七瀬は
「私はこれまでもこれからも品行方正ですから、どうかご心配なく~。」
次にそう返して、パァと笑顔を浮かべると、周囲からはドッと笑いが起きた。