Restart~あなたが好きだから~
プライムシステムズでは、専用公用車があるのは社長ひとりで、他の取締役たちは必要に応じてしか使えないルールになっている。専務を出迎える為に走り出した公用車の男性ドライバ-は
「週明けにしては、流れはスム-ズです。予定通りの時刻には、空港に着けます。」
七瀬たちを安心させるように一言言うと、後は黙々と車を走らせるだけだった。
その言葉通りに渋滞に巻き込まれることなく、無事に空港に着いた2人は車を降りると、到着口に急ぐ。間もなく、専務が搭乗しているはずの便の到着がアナウンスされ
(もうすぐ、だな・・・。)
七瀬の緊張は高まって行く。そして、それから約30分程が経過した頃
「専務。」
城之内の声に、改めて到着口を見た七瀬の視界に、見覚えのある長身の男性の姿が入って来る。
「お疲れ様でした。」
笑顔で出迎える城之内に
「ただいま。お出迎えありがとう。」
と言いながら、笑顔を返したのは氷室圭吾。(株)プライムシステムズ専務取締役にして、同社代表取締役社長氷室圭介の長男である。
「こうやって、出張帰りに城之内さんに出迎えてもらえるのも、今回が最後だな。」
「そうですね。でもこれからは私より全然若くて、美しい秘書がお出迎えするんですから、楽しみでしょう?」
冗談めかした城之内の言葉に、自分に視線を移した専務と目が合った七瀬は、慌てて
「本日より着任いたしました藤堂七瀬です。よろしくお願いします。」
と自己紹介すると、ペコリと一礼する。
「氷室です。着任早々、空港まで出迎えに来てもらって悪かったな、藤堂さん。」
緊張している七瀬に笑顔を向ける氷室に
「いえ、とんでもありません。」
七瀬は首をブルブルと振りながら答える。
「とりあえず、今週は城之内さんに付いて、しっかり秘書業務をマスタ-してくれ。よろしく頼むぞ。」
「はい。」
そう答えた七瀬にまた微笑むと、氷室は再び城之内に視線を戻した。
「では、ご報告は車の中で。」
「頼む。」
城之内の言葉に頷いたは表情を引き締め、大股で歩き出す。すぐに城之内が続き、七瀬も遅れまじと続いて歩き出した。
「週明けにしては、流れはスム-ズです。予定通りの時刻には、空港に着けます。」
七瀬たちを安心させるように一言言うと、後は黙々と車を走らせるだけだった。
その言葉通りに渋滞に巻き込まれることなく、無事に空港に着いた2人は車を降りると、到着口に急ぐ。間もなく、専務が搭乗しているはずの便の到着がアナウンスされ
(もうすぐ、だな・・・。)
七瀬の緊張は高まって行く。そして、それから約30分程が経過した頃
「専務。」
城之内の声に、改めて到着口を見た七瀬の視界に、見覚えのある長身の男性の姿が入って来る。
「お疲れ様でした。」
笑顔で出迎える城之内に
「ただいま。お出迎えありがとう。」
と言いながら、笑顔を返したのは氷室圭吾。(株)プライムシステムズ専務取締役にして、同社代表取締役社長氷室圭介の長男である。
「こうやって、出張帰りに城之内さんに出迎えてもらえるのも、今回が最後だな。」
「そうですね。でもこれからは私より全然若くて、美しい秘書がお出迎えするんですから、楽しみでしょう?」
冗談めかした城之内の言葉に、自分に視線を移した専務と目が合った七瀬は、慌てて
「本日より着任いたしました藤堂七瀬です。よろしくお願いします。」
と自己紹介すると、ペコリと一礼する。
「氷室です。着任早々、空港まで出迎えに来てもらって悪かったな、藤堂さん。」
緊張している七瀬に笑顔を向ける氷室に
「いえ、とんでもありません。」
七瀬は首をブルブルと振りながら答える。
「とりあえず、今週は城之内さんに付いて、しっかり秘書業務をマスタ-してくれ。よろしく頼むぞ。」
「はい。」
そう答えた七瀬にまた微笑むと、氷室は再び城之内に視線を戻した。
「では、ご報告は車の中で。」
「頼む。」
城之内の言葉に頷いたは表情を引き締め、大股で歩き出す。すぐに城之内が続き、七瀬も遅れまじと続いて歩き出した。