愛を嗅ぐ💖
償い
償い
U子は30歳になったばかりだという。
この家は、数年前に交通事故で他界した夫と住んでいた、東京北部の一軒家だった。
「…R子さん、私は最初だけ挨拶して、その後はU子さんの”視界から消えた”立場になる。随所であなたには声をかけるけど、U子さんはあなたとしか言葉を交わさない。その後のYさんも同様になる。”彼”はあと5分したらここに来て、黙って君たちの展開を見てる。いいね?」
「はい、わかりました…」
「よし。では、中へ入ろうか…」
”ピンポーン!”
すぐに玄関が開き、体半分を外に出したU子は長髪の美人だった。
「ああ、先生、早かったですね。さあ、どうぞ…」
「では…。ああ、こちらがR子さんですよ。今夜の”流れ”はすべて了解してもらってるので、遠慮なくどうぞ…」
「そうですか…。U子です。R子さん、今夜はよろしくお願いしますね」
U子はにっこり笑って、R子に向かってちょこんと頭を下げた。
それを受けたR子も、「こちらこそ、よろしくお願いいたします」と言ってこちらは深く頭を下げた。
「とにかく入って下さい」
二人は家の中に入って行った…。
***
「さあ、自分はあっちのリビングで拝見させてもらいます。…U子さん”、開演”で構いませんよ」
「わかりました…」
ついに始まった…。
R子は急に緊張し、すでに顔はこわばっていた。
***
「R子さん…!早速だけど、あなた、結婚が決まってたカレとの仲、めちゃくちゃにしてたケジメ、今日つける覚悟で来たのよね?」
「は…、はい」
「私は法的に対処してもいいのよ。でも、あなたがそれは勘弁して欲しい、なんでもするからって言うから、警察にも行ってない。まあ、あなたの誠意次第になるわ。まず、あなたからそれ、示してみて」
すでにU子は先ほどとは別人のように、厳しい口調でソファに座って足組みをして、目の前に突っ立っているR子に早くも第一球を投げた。
だが…、いきなりなのでどうしたものかと、もじもじしながら、W氏に目をやっている。
「R子さん、なにしてるんだ!ここはさっさと土下座だろ!」
W氏もかなり強い命令口調でR子を一喝した。
さすがに、R子もスイッチが入ったようで、その場で正座し、頭を下げた。
「この度はあなたの幸せを妬んで、卑劣な行為をしでかし、申し訳ありありませんでした。なんでもしますから、許してください!」
R子は結構大きな声で、一気にU子へ謝罪した。
***
「いいわよ。これから私が言うこと、何でもその通りやれたら、警察に告発はしない」
「ありがとうございます!」
「あのね…。私、どう見てもマトモなあなたみたいな人がよ、何で同年代の同性が男とラブラブになったのをやっかんで恋仲を断とうとするのか、あなたのカウンセリング先で調べたわ。あんた、男とセックスしてもまともにイケないらしいわね?それを、自分じゃなくて、相手の男がなってないってね‥。それで、仲良くエッチもばっちしのカップルを見ると、私だけなんでラブラブになれないのって…。で、挙句には人の恋路をど汚い手段で壊すって、あなた、根性がひん曲がってるわ。今から私が性根を入れ替えてやるから覚悟しなさい。いいわね!」
「は…、はい…」
R子はU子の迫力ある口上に圧倒され、震えながら再び土下座した。
U子は30歳になったばかりだという。
この家は、数年前に交通事故で他界した夫と住んでいた、東京北部の一軒家だった。
「…R子さん、私は最初だけ挨拶して、その後はU子さんの”視界から消えた”立場になる。随所であなたには声をかけるけど、U子さんはあなたとしか言葉を交わさない。その後のYさんも同様になる。”彼”はあと5分したらここに来て、黙って君たちの展開を見てる。いいね?」
「はい、わかりました…」
「よし。では、中へ入ろうか…」
”ピンポーン!”
すぐに玄関が開き、体半分を外に出したU子は長髪の美人だった。
「ああ、先生、早かったですね。さあ、どうぞ…」
「では…。ああ、こちらがR子さんですよ。今夜の”流れ”はすべて了解してもらってるので、遠慮なくどうぞ…」
「そうですか…。U子です。R子さん、今夜はよろしくお願いしますね」
U子はにっこり笑って、R子に向かってちょこんと頭を下げた。
それを受けたR子も、「こちらこそ、よろしくお願いいたします」と言ってこちらは深く頭を下げた。
「とにかく入って下さい」
二人は家の中に入って行った…。
***
「さあ、自分はあっちのリビングで拝見させてもらいます。…U子さん”、開演”で構いませんよ」
「わかりました…」
ついに始まった…。
R子は急に緊張し、すでに顔はこわばっていた。
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「R子さん…!早速だけど、あなた、結婚が決まってたカレとの仲、めちゃくちゃにしてたケジメ、今日つける覚悟で来たのよね?」
「は…、はい」
「私は法的に対処してもいいのよ。でも、あなたがそれは勘弁して欲しい、なんでもするからって言うから、警察にも行ってない。まあ、あなたの誠意次第になるわ。まず、あなたからそれ、示してみて」
すでにU子は先ほどとは別人のように、厳しい口調でソファに座って足組みをして、目の前に突っ立っているR子に早くも第一球を投げた。
だが…、いきなりなのでどうしたものかと、もじもじしながら、W氏に目をやっている。
「R子さん、なにしてるんだ!ここはさっさと土下座だろ!」
W氏もかなり強い命令口調でR子を一喝した。
さすがに、R子もスイッチが入ったようで、その場で正座し、頭を下げた。
「この度はあなたの幸せを妬んで、卑劣な行為をしでかし、申し訳ありありませんでした。なんでもしますから、許してください!」
R子は結構大きな声で、一気にU子へ謝罪した。
***
「いいわよ。これから私が言うこと、何でもその通りやれたら、警察に告発はしない」
「ありがとうございます!」
「あのね…。私、どう見てもマトモなあなたみたいな人がよ、何で同年代の同性が男とラブラブになったのをやっかんで恋仲を断とうとするのか、あなたのカウンセリング先で調べたわ。あんた、男とセックスしてもまともにイケないらしいわね?それを、自分じゃなくて、相手の男がなってないってね‥。それで、仲良くエッチもばっちしのカップルを見ると、私だけなんでラブラブになれないのって…。で、挙句には人の恋路をど汚い手段で壊すって、あなた、根性がひん曲がってるわ。今から私が性根を入れ替えてやるから覚悟しなさい。いいわね!」
「は…、はい…」
R子はU子の迫力ある口上に圧倒され、震えながら再び土下座した。