成瀬課長はヒミツにしたい
大切なパートナー
「君たちは、先代から続く、この会社の社訓を知っているかな?」
「社訓……ですか?」
真理子が首を傾げながら声を出すと、常務はゆっくりと頷いた。
「社訓というより、モットーというべきかな」
常務が顔を向けた会議室の壁には、墨で書かれた大きな文字が額縁に入っている。
「全員野球……」
真理子はそれを、小さく声に出した。
「そう。これが先代から続く言葉だ。もうこんな言葉、今どきの若者には死語って言われるかも知れんがね」
常務は自分の頭を撫でながら、はははと楽しそうに笑う。
真理子が首を傾げていると、成瀬がそっと耳元に顔を寄せた。
「一部の社員だけじゃない、社員一人一人が主役になって、みんなで会社を盛り上げていこうって意味だ」
真理子は近くで聞こえる成瀬の声に、ドキドキしながら首を縦に振る。
常務は、笑顔の奥の瞳を光らせながら、成瀬の顔を正面から見据えた。
「社訓……ですか?」
真理子が首を傾げながら声を出すと、常務はゆっくりと頷いた。
「社訓というより、モットーというべきかな」
常務が顔を向けた会議室の壁には、墨で書かれた大きな文字が額縁に入っている。
「全員野球……」
真理子はそれを、小さく声に出した。
「そう。これが先代から続く言葉だ。もうこんな言葉、今どきの若者には死語って言われるかも知れんがね」
常務は自分の頭を撫でながら、はははと楽しそうに笑う。
真理子が首を傾げていると、成瀬がそっと耳元に顔を寄せた。
「一部の社員だけじゃない、社員一人一人が主役になって、みんなで会社を盛り上げていこうって意味だ」
真理子は近くで聞こえる成瀬の声に、ドキドキしながら首を縦に振る。
常務は、笑顔の奥の瞳を光らせながら、成瀬の顔を正面から見据えた。