成瀬課長はヒミツにしたい
すれ違う想い
「柊馬。ちょっといいか?」
明彦は社長室の隣に面した部屋の扉に手をかけると、柊馬を振り返る。
「あぁ」
柊馬の低い声が聞こえ、二人は隣のミーティングルームに入った。
社長室の隣のミーティングルームはガラス張りで、外からも中の様子が伺えるようになっている。
それでも二人が何を話しているのかは、真理子にはわからないだろう。
明彦は中から、真理子がパソコン画面に集中しているのを確認すると、柊馬に目線を戻す。
「今回の件、柊馬はどう思う?」
柊馬は唸るように腕を組んだ。
「今の段階ではまだ何とも言えない。ただ、仮に書き込み内容が事実として、顧客情報が漏れたとしたら一大事だ。売上だけじゃない、今後の会社の信用問題に大きく関わる」
「だよね……。最悪の事態を想定しておいた方が、良いかも知れないってことか」
明彦はため息をつきながら、ぐっと目頭を押さえた。
明彦は社長室の隣に面した部屋の扉に手をかけると、柊馬を振り返る。
「あぁ」
柊馬の低い声が聞こえ、二人は隣のミーティングルームに入った。
社長室の隣のミーティングルームはガラス張りで、外からも中の様子が伺えるようになっている。
それでも二人が何を話しているのかは、真理子にはわからないだろう。
明彦は中から、真理子がパソコン画面に集中しているのを確認すると、柊馬に目線を戻す。
「今回の件、柊馬はどう思う?」
柊馬は唸るように腕を組んだ。
「今の段階ではまだ何とも言えない。ただ、仮に書き込み内容が事実として、顧客情報が漏れたとしたら一大事だ。売上だけじゃない、今後の会社の信用問題に大きく関わる」
「だよね……。最悪の事態を想定しておいた方が、良いかも知れないってことか」
明彦はため息をつきながら、ぐっと目頭を押さえた。