成瀬課長はヒミツにしたい
「ありません。WEBサーバー以外の社内システムは、全て外部からのアクセスを、シャットアウトするようになっています」
成瀬は唸るように腕を組んだ。
「さっきの常務の話によると、顧客からの問い合わせは数件入っている。他の社員や専務の耳に入るのも時間の問題だな……。俺は先に明彦に連絡を入れる。真理子は別の視点から、アプローチしてくれないか?」
「はい……」
成瀬の顔を見上げながら、真理子は小さく頷いた。
――別の視点……。何か、見落としてるのかも知れない……。
ソファで電話をする成瀬の低い声を聞きながら、真理子はもう一度頭を整理する。
――名簿業者にリストが流れた。ってことは……つまりそれを作った人物がいる……。
真理子は「あっ」と声を上げると、急いでマウスをクリックした。
「どうした?」
真理子の様子に、電話を終えた成瀬が慌てて駆けつける。
成瀬は唸るように腕を組んだ。
「さっきの常務の話によると、顧客からの問い合わせは数件入っている。他の社員や専務の耳に入るのも時間の問題だな……。俺は先に明彦に連絡を入れる。真理子は別の視点から、アプローチしてくれないか?」
「はい……」
成瀬の顔を見上げながら、真理子は小さく頷いた。
――別の視点……。何か、見落としてるのかも知れない……。
ソファで電話をする成瀬の低い声を聞きながら、真理子はもう一度頭を整理する。
――名簿業者にリストが流れた。ってことは……つまりそれを作った人物がいる……。
真理子は「あっ」と声を上げると、急いでマウスをクリックした。
「どうした?」
真理子の様子に、電話を終えた成瀬が慌てて駆けつける。