成瀬課長はヒミツにしたい
「新聞社へ、書き込みをしたのは俺です」
卓也の言葉に真理子は驚いて、成瀬と顔を見合わせる。
「書き込んだのは、お客様じゃないってこと……?」
卓也は小さくうなずいた。
「はい。あれは、専務や橋本さんを出し抜くために送った、メッセージだったんです」
「え……? どういうこと?」
真理子は話の意図がつかめず、首を傾げる。
「“顧客情報が閲覧可能になっている”っていう情報が入れば、真理子さんなら引っかかって調べてくれると思いました。WEBサーバーに、ファイルがアップされたことを疑ってくれるって」
「なんで、わざわざそんな事を?」
成瀬が鋭く卓也の顔を覗き込む。
「専務や橋本さんが、名簿業者にデータを渡さなかった場合を考えて……です。あの二人がやろうとしたことの、証拠を残しておきたかった」
卓也は顔を上げると、成瀬の顔をまっすぐに見つめた。
卓也の言葉に真理子は驚いて、成瀬と顔を見合わせる。
「書き込んだのは、お客様じゃないってこと……?」
卓也は小さくうなずいた。
「はい。あれは、専務や橋本さんを出し抜くために送った、メッセージだったんです」
「え……? どういうこと?」
真理子は話の意図がつかめず、首を傾げる。
「“顧客情報が閲覧可能になっている”っていう情報が入れば、真理子さんなら引っかかって調べてくれると思いました。WEBサーバーに、ファイルがアップされたことを疑ってくれるって」
「なんで、わざわざそんな事を?」
成瀬が鋭く卓也の顔を覗き込む。
「専務や橋本さんが、名簿業者にデータを渡さなかった場合を考えて……です。あの二人がやろうとしたことの、証拠を残しておきたかった」
卓也は顔を上げると、成瀬の顔をまっすぐに見つめた。