成瀬課長はヒミツにしたい
イベント前の日々
明彦は、社長室に入ると小宮山の顔をチラッと見た後、サッと辺りを確認する。
今日も真理子は出社していないのだろうか。
ここ最近、姿が見えない日が多くなっている。
「ねえ。最近、真理子ちゃんを見てない気がするんだけど……」
さっき人事部に顔を出した時には、成瀬の姿も見かけなかった。
『家政婦に入るな』と伝えて以降、二人に合う頻度は格段に減った。
その間に、心の距離までも開いてしまったようだ。
――まぁ、自業自得ってやつなのかな……。乃菜の様子もよそよそしいし。みんなが俺から離れて行くみたいだ……。
無意識にため息をつく明彦に、小宮山はわざとらしく、手をポンと叩くと「いやぁ」と頭をかく。
「今は業務も忙しい時期ではないので、有給消化してもらってるんですよ。でも、今日は午前休なので、午後には出社しますよ」
明彦は「ふーん」と怪しむように声を出し、再びため息をついた。
ふと見上げた壁には、先代の書いた額縁がかかっている。
今日も真理子は出社していないのだろうか。
ここ最近、姿が見えない日が多くなっている。
「ねえ。最近、真理子ちゃんを見てない気がするんだけど……」
さっき人事部に顔を出した時には、成瀬の姿も見かけなかった。
『家政婦に入るな』と伝えて以降、二人に合う頻度は格段に減った。
その間に、心の距離までも開いてしまったようだ。
――まぁ、自業自得ってやつなのかな……。乃菜の様子もよそよそしいし。みんなが俺から離れて行くみたいだ……。
無意識にため息をつく明彦に、小宮山はわざとらしく、手をポンと叩くと「いやぁ」と頭をかく。
「今は業務も忙しい時期ではないので、有給消化してもらってるんですよ。でも、今日は午前休なので、午後には出社しますよ」
明彦は「ふーん」と怪しむように声を出し、再びため息をついた。
ふと見上げた壁には、先代の書いた額縁がかかっている。