成瀬課長はヒミツにしたい
乃菜は二人の会話をにこにこ顔で聞きながら、はふはふとカレーを頬張っている。
最近、明彦は乃菜と一緒に考えていることがあった。
それは柊馬と真理子に、イベントのお礼をしたいという事。
でも、なかなかいい案が思いついていない。
「そう言えば、結婚の事。真理子ちゃんと、具体的に話は進んでるの?」
明彦の声に、柊馬が困ったように頭をかいている。
「いや、それが……あれ以降、特に話してないんだよな。本当は、あの場でプロポーズする予定じゃなかったし……」
「え?! そうなの?!」
「ちょっと、常務に焚きつけられたっていうか……」
「はぁ? なんだよ、それ。真理子ちゃんの事になると、柊馬は冷静じゃなくなるからなぁ……」
明彦は大袈裟に両手を振ってため息をつくと、柊馬を上目遣いで覗き込む。
「じゃあ当然、婚約指輪も渡してないよね?」
「あぁ、準備はしてるんだけど。いざ渡すとなるとタイミングがなくて」
柊馬は珍しく深くため息をつくと、ほとほと困った様子で下を向いた。
元々、柊馬は恋愛に関して不器用だと思っていたが、ここに来てそれが顕著になっているようだ。
「ふーん、そっかぁ」
明彦は乃菜と顔を見合わせると、にんまりとほほ笑み合った。
最近、明彦は乃菜と一緒に考えていることがあった。
それは柊馬と真理子に、イベントのお礼をしたいという事。
でも、なかなかいい案が思いついていない。
「そう言えば、結婚の事。真理子ちゃんと、具体的に話は進んでるの?」
明彦の声に、柊馬が困ったように頭をかいている。
「いや、それが……あれ以降、特に話してないんだよな。本当は、あの場でプロポーズする予定じゃなかったし……」
「え?! そうなの?!」
「ちょっと、常務に焚きつけられたっていうか……」
「はぁ? なんだよ、それ。真理子ちゃんの事になると、柊馬は冷静じゃなくなるからなぁ……」
明彦は大袈裟に両手を振ってため息をつくと、柊馬を上目遣いで覗き込む。
「じゃあ当然、婚約指輪も渡してないよね?」
「あぁ、準備はしてるんだけど。いざ渡すとなるとタイミングがなくて」
柊馬は珍しく深くため息をつくと、ほとほと困った様子で下を向いた。
元々、柊馬は恋愛に関して不器用だと思っていたが、ここに来てそれが顕著になっているようだ。
「ふーん、そっかぁ」
明彦は乃菜と顔を見合わせると、にんまりとほほ笑み合った。