チョコより甘く。
想定外
■想定外
「俺、甘いの無理なんだわ」
「え⁉」
バレンタイン当日。
手作りチョコを用意していた私にそう言ったのは、本命チョコを渡す予定の幼馴染・平石充。
彼の部屋で、今まさにバッグから手作りのトリュフを取り出そうとしていた私・加藤仁奈は、そのままの格好で固まってしまった。
「え? いやだって、去年だって大量にチョコ貰ってたよね?」
視線を山盛りになっているラッピングされたチョコたちに向けて聞く。
去年も――いや、去年よりも多くなったそのチョコの山には、義理チョコが多いみたいだけれどちらほら本命チョコも混じっていると思う。
高校生になって、中学から引き続きバスケ部に入った充。
身長も一気に伸びて、一年にして早くもバスケ部のエースになってしまった。
容姿も爽やかイケメン風。
モテないわけがない。
「俺、甘いの無理なんだわ」
「え⁉」
バレンタイン当日。
手作りチョコを用意していた私にそう言ったのは、本命チョコを渡す予定の幼馴染・平石充。
彼の部屋で、今まさにバッグから手作りのトリュフを取り出そうとしていた私・加藤仁奈は、そのままの格好で固まってしまった。
「え? いやだって、去年だって大量にチョコ貰ってたよね?」
視線を山盛りになっているラッピングされたチョコたちに向けて聞く。
去年も――いや、去年よりも多くなったそのチョコの山には、義理チョコが多いみたいだけれどちらほら本命チョコも混じっていると思う。
高校生になって、中学から引き続きバスケ部に入った充。
身長も一気に伸びて、一年にして早くもバスケ部のエースになってしまった。
容姿も爽やかイケメン風。
モテないわけがない。