魔王の城
少し向こうに視線をやると、真っ黒な外車と
人だかりが。
『おい!あれ、カレラSじゃね?!』
『かっけぇ!!見に行こうぜ!!』
私の隣にいた同じ制服を着た男子達も騒ぎ出す。
カレラ?S?
彼等、S??てこと???
ん??全然分かんないや…
腕時計を見ると8時25分を過ぎるところで、
始業式は8時40分から体育館で始まるので、
とりあえず体育館に向かうことにした。
体育館は、本校舎とは別にあり、持ってきていた体育館シューズに履き替える。
体育館の中は少しムッとした空気が立ち込めていて、外の方が涼しく感じた。
あ、、そういや、私何組になるのか掲示板見てなかったんだった!!!!
確か、入学のしおりには運動場に掲示板が用意されるので、それを見てから体育館の指定の席に座ることと、記載されていたはず。
慌てて、運動場へ向かうことにして、体育館を出た。
既に運動場には沢山の人だかりができていた。1学年が800人にのぼるマンモス高校なだけに人混みを避けて、掲示板にいくのは一苦労である。
ああ、、、全然見えない。
私の身長は154センチ。
これより高い人が目の前にいるとすでにもう、、見えない。
少し人だかりが無くなるのを待とうとしたその時。
ドンっ!!!!!
強い衝撃がはしった。
誰かに押され私は前向きに倒れた。
「きゃっ!!!!」
目をギュッとつむる。
あ、あれ?
いっ、、痛…くない…??
恐る恐る目をあけると人だかりの中、倒れた私を抱きしめるような形で守ってくれたヒトがいた。
「え、あの…」
その人と目が合った。
『大丈夫…?』
「あ、、はい!!!助けてくれて…ありがとう…」
そのヒトは、ぱっちり二重に高い鼻、整った容姿をしており、その。。
そう、まさに絵本の中の、いや、現代の王子様にそっくりだった。
こ、こんなヒトこの世にいるんだ…
と驚きつつ素早く立ち上がり、こちらが
手をさし伸ばして
「ごめんなさい!あの、手、捕まってください」
といい、彼の体を起き上がらせた。
彼は『人混み多いよね』と私に言いながら笑った。
「はい、クラスも見えなくて…」と返答し隣を見ると彼は他の人よりも頭1つ分高く突き抜けているように見えた。
「わぁ!身長高いんですね!!」と思わず言うと
『あ、うん。実は186cmある』と彼は言った。そして、制服とは別の、羽織っていたパーカーのフードを頭にかけて、背中を丸めて縮こまった。
あ、もしかして背が高いのコンプレックスだったりするのかな、、、?
余計なこと言っちゃったかも。
「あ、あの!背が高いのはとても良い事だと思います!人それぞれ個性があって、凄く良い事だし、高いもの取れるし、その、私は素敵だと思います!」
と追加するように慌ただしく伝えた。
それをみて、彼は笑った。
『え?なに!突然。笑 急に褒められてびっくりしたよ!あはは』
そして、私の頭に手を置き、ぽんぽんとした。
『可愛いね、君名前は?』
「え、、えっと、可愛くは特になくて、、あの名前は酒井…志帆です。」
おどおどしてしまう。
『志帆ね…志帆は1年3組だよ』
人だかりが。
『おい!あれ、カレラSじゃね?!』
『かっけぇ!!見に行こうぜ!!』
私の隣にいた同じ制服を着た男子達も騒ぎ出す。
カレラ?S?
彼等、S??てこと???
ん??全然分かんないや…
腕時計を見ると8時25分を過ぎるところで、
始業式は8時40分から体育館で始まるので、
とりあえず体育館に向かうことにした。
体育館は、本校舎とは別にあり、持ってきていた体育館シューズに履き替える。
体育館の中は少しムッとした空気が立ち込めていて、外の方が涼しく感じた。
あ、、そういや、私何組になるのか掲示板見てなかったんだった!!!!
確か、入学のしおりには運動場に掲示板が用意されるので、それを見てから体育館の指定の席に座ることと、記載されていたはず。
慌てて、運動場へ向かうことにして、体育館を出た。
既に運動場には沢山の人だかりができていた。1学年が800人にのぼるマンモス高校なだけに人混みを避けて、掲示板にいくのは一苦労である。
ああ、、、全然見えない。
私の身長は154センチ。
これより高い人が目の前にいるとすでにもう、、見えない。
少し人だかりが無くなるのを待とうとしたその時。
ドンっ!!!!!
強い衝撃がはしった。
誰かに押され私は前向きに倒れた。
「きゃっ!!!!」
目をギュッとつむる。
あ、あれ?
いっ、、痛…くない…??
恐る恐る目をあけると人だかりの中、倒れた私を抱きしめるような形で守ってくれたヒトがいた。
「え、あの…」
その人と目が合った。
『大丈夫…?』
「あ、、はい!!!助けてくれて…ありがとう…」
そのヒトは、ぱっちり二重に高い鼻、整った容姿をしており、その。。
そう、まさに絵本の中の、いや、現代の王子様にそっくりだった。
こ、こんなヒトこの世にいるんだ…
と驚きつつ素早く立ち上がり、こちらが
手をさし伸ばして
「ごめんなさい!あの、手、捕まってください」
といい、彼の体を起き上がらせた。
彼は『人混み多いよね』と私に言いながら笑った。
「はい、クラスも見えなくて…」と返答し隣を見ると彼は他の人よりも頭1つ分高く突き抜けているように見えた。
「わぁ!身長高いんですね!!」と思わず言うと
『あ、うん。実は186cmある』と彼は言った。そして、制服とは別の、羽織っていたパーカーのフードを頭にかけて、背中を丸めて縮こまった。
あ、もしかして背が高いのコンプレックスだったりするのかな、、、?
余計なこと言っちゃったかも。
「あ、あの!背が高いのはとても良い事だと思います!人それぞれ個性があって、凄く良い事だし、高いもの取れるし、その、私は素敵だと思います!」
と追加するように慌ただしく伝えた。
それをみて、彼は笑った。
『え?なに!突然。笑 急に褒められてびっくりしたよ!あはは』
そして、私の頭に手を置き、ぽんぽんとした。
『可愛いね、君名前は?』
「え、、えっと、可愛くは特になくて、、あの名前は酒井…志帆です。」
おどおどしてしまう。
『志帆ね…志帆は1年3組だよ』