その甘さ、毒牙につき

ちゃんと私の気持ち、伝えよう。



まっすぐ瑞樹くんを見つめて、そらさない。



「瑞樹くんが好き。大好き」



2度目の告白は、初めてよりもしっかり言えた。



「っ…」



そしたら、瑞樹くんの顔がぶわっと赤くなっていって…。



「…はぁ、むり。可愛い…キスだけじゃ足んない」



「っ…」



私も釣られて頬が熱くなる。



「…僕ね、来年はもものチョコが欲しい」



「ち、ちょこ…?」



なぜかいきなりチョコの話が出てきて、気を取られてしまった。



──チュッ



「…っ、いま、2回目…」

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