その甘さ、毒牙につき

「っご、ごめんなさい…!」



私は瑞樹くんの上に覆いかぶさっている状態になっていて、瑞樹くんの長い腕が腰に回っいる。



な、なんて破廉恥な格好してるの私…!!



傍から見れば、私が瑞樹くんを押し倒しているようにも見えるその光景。



誰かに見られてしまったら一発アウトだ。



「す、すぐどくか……っわ?!」



早く立とうと思って足に力を込めたのに、腰に回っていた腕が私を強く抑える。



そのせいで、余計瑞樹くんに抱きしめられる形になってしまった。



「んー…ももちゃん、抱き心地さいこう」

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