その甘さ、毒牙につき

芽奈のスマホで見たことのある好青年が、申し訳なさそうに笑った。



「こ、こちらこそはじめまして…。芽奈から話は聞いてます。私の方こそ、急にごめんなさい…」



知っていたとはいえ、初めて会う人だから少し緊張してしまう。



最後の方は声もだいぶ小さくなっちゃったし…。



「いえ、俺は全然大丈夫ですよ。わざわざお越しいただきありがとうございます」



…なんて良い人なんだ。



話しているだけでも、涼太くんの人柄の良さが伝わってくる。



「まぁ、立ち話もなんだし店入ろ?今日はももをとびきり可愛くしちゃうんだから!」
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