その甘さ、毒牙につき

「ねぇ、もう目開けてもいい?」



「うん、いいよ。飛ぶよ」



飛ぶってなに…?と思いながら、ゆっくり目を開ける。



鏡に映る自分を見て、目を疑った。



「これ……私…??」



そう呟いてしまうほど、ここに来る前の私とは別人のようになっていた。



「ももに決まってんじゃん!他の誰でもない、可愛い可愛いももだよ〜!!」



「お、大袈裟…って言いたいけど…」



この化けよう、大袈裟では無いような気がしなくもなくもない。

< 45 / 108 >

この作品をシェア

pagetop