その甘さ、毒牙につき
いきなり大声を出して「桃李」と呼んだとある男性を指さす芽奈。
すると、その男性…男子高校生が振り返り…頬を赤く染めた。
「芽奈ちゃん久しぶり。…その子は?」
彼の視線は私に移り、芽奈に肩を抱かれたる。
「この子はもも!私の親友〜!!」
親友って言ってくれるのは嬉しいけど…。
芽奈の力が強くて若干痛いのは我慢しよう。
「へぇ……すごい可愛い子だね」
そんな私を真っ直ぐに見つめて、ハッキリとそう言った彼。
その顔が、あまりにも整いすぎていて。
「っ…え?」