その甘さ、毒牙につき
私も思わず照れてしまった。
「ちょ、桃李!なにもものこと口説いてんの!?」
「あ…ご、ごめん。つい本音が出ちゃって…」
「だーからぁ!そういうのだって!」
……えっと、この人はいったい…?
なかなか状況に追い付けず、ちらりと涼太くんを見た。
でも、特に気にした様子はない涼太くんを見ると、3人は気の知れた知り合いなのだということが分かる。
ただのお客さん…というわけではないだろう。
「も〜ごめんね、もも。この人は西条桃李。涼太の友達で、うちの常連さん」