その甘さ、毒牙につき
「…どーしたの、そのカッコ」
「どうしたって……変、かな?」
ちゃんと顔を見たいけど、身長的な問題で必然的に上目遣いになってしまう。
瑞樹くんを見上げて首を傾げると、ぶわっと効果音がつきそうなくらい顔が赤く染った。
「っあ〜もう、ほんとだめ」
瑞樹くんは顔を手で覆ったけど、もう遅い。
「そんな可愛いもも見たら、どうにかなっちゃいそう」
私の顔は、だらしなく緩みきっている。
「か、かわいい…?」
「そう言ってるでしょ」
「えへへっ……やった」