その甘さ、毒牙につき

「予定変更ってなに…っ!?」



私より断然足が長いから、歩く速度も早い早い。



瑞樹くんは早歩き程度なのに、私は軽く走らないと追いつけないレベル。



「ひみつ」



唇に指を当ててポーズを決める瑞樹くんは、さながらアイドルのよう。



じゃなくて……!



「とりあえずスピード落として…!」



「うん、頑張って」



答えになってないんだけど…。



女の子に対してその返答はいかがなものかと思いつつ、仕方なしにそのままついて行った。
< 84 / 108 >

この作品をシェア

pagetop