重愛注意】拾われバニーガールはヤンデレ社長の最愛の秘書になりました 3
トラウマ
「ん……っ、あ……」
グッと強めに指を押し当てられた場所は、丁度蜜口の辺りだった。
(何で分かるの……!)
香澄よりも彼女の体を知っていそうな佑に、驚きを禁じ得ない。
目を丸くしたからか、香澄の表情の変化をずっと窺っていた佑がにんまりと笑った。
「香澄のイイ所なら、全部把握しておかないとね」
「……えっち……」
我ながら語彙力がないと思いつつも、それしか言い返す言葉がない。
恥ずかしくて、照れ隠しで彼に文句すら言いたいほどなのに、お互い下着越しに性器に触れる手が止まらない。
よしよしとするように手を小さく左右に動かすと、心なしか下着の下で佑の屹立が大きく漲った気がする。
佑の指もまた、何度も香澄の秘所の形を確認していて、彼の指が動くほど香澄は蜜を垂らし、そのうち淫猥な音が立つようになっていた。
「は……っ、あぁ……」
大きな声が出そうになって、香澄は口を閉じ悩ましい呻き声を上げる。
我を忘れそうになりながらも、まだかろうじてある心の奥の冷静な部分では「先にお風呂に入っておいて良かった」と安堵していた。
「香澄は感じやすいな。もう濡れてる」
佑が秘部全体を揉むように手を動かすと、濡れた音がした。
「や、やだ……っ」
まるで体そのものがいやらしくできていると言われているようで、香澄はとっさに横を向いた。
「もう、下着をはいてる意味がないんじゃないか?」
ニヤリと笑った佑は香澄の腰に手を回し、パンティのウエストに指を引っかけると、クルクルとねじりながら脱がせてしまった。
「……もー……」
とうとう両手で顔を覆った香澄は、口だけで文句を言う。
けれど閉じた脚を佑にやんわりと開かれても、抵抗しなかった。
「顔を見せて」
佑に言われ、香澄はおずおずと指を開いて目元を見せる。
そのタイミングで、佑の指が濡れた場所を撫で上げた。
「っひ……っ、ぁ」
香澄がビクッと震えたのを満足げに見ながら、佑はゆっくり指を動かして敏感な場所を撫でてくる。
「きもち……」
思わず漏れた声を聞いて、佑が目を細めて笑う。
「こうするともっと気持ちいいよ」
そう言って彼は、香澄の蜜孔に指を挿し入れた。
「ん……、あ……」
陶酔した声を出す香澄を、佑は長い指で何度も愛した。
濡れた音がし、脳髄に悦楽が染みこんでゆく。
香澄は知らずと自ら腰を揺らし、佑がもたらす快楽を貪欲に貪ろうとしていた。
「香澄のここ、もう柔らかくなってるよ。やらしいな」
羞恥を掻き立てる言い方をされ、香澄は両手で顔を覆って「やぁ……」と呻いた。
「ここは? 好きだよな?」
「んぁ……っ!」
とても感じる場所を圧迫され、香澄はビクンッと腰を跳ね上げさせる。
「それで、ここはもっと好き……」
まるで実験するかのような言い方をしながら、佑は香澄の最も敏感な突起を親指の腹で押し潰した。
「はぁ……っ、あ、……あぁ……、ん……っ」
艶冶な声を出して身をよじっている間、佑はもう片方の手で香澄の乳房を揉んでくる。
柔らかく白い丘陵に硬い指先が埋まり、ほんの少し力を込めると簡単に香澄の体の形が変わってしまう。
自分の体が佑の支配下に置かれていると感じ、香澄はより被虐的な気持ちに浸っていた。
「可愛い色で、美味しそ……」
佑は呟くと、香澄の胸元に顔を寄せ、チュッと音を立てて乳首を吸う。
「はぁ……っ、あ……っ」
静かに、けれど確実に香澄の官能を呼び覚まそうとする動きで、佑の舌がねっとりと彼女の乳首を舐め回す。
下肢を愛する快楽も存分に味わい、香澄は両手で佑の背中や髪を撫で、彼に自分が愛される事実を感じようとしていた。
――が、胸の奥にはいまだ消えきれていない痛みがある。
今の香澄は、佑に愛されるためにベッドに仰向けになっている。。
けれど七年越しの傷を思いだした香澄は、自分の一番つらかった時に、今の体勢と行為がリンクしているのも理解していた。
自分の上に覆い被さり、欲望のままに腰を動かして「あぁっ、いくっ」と声を上げていた健二の声を、とても遠いところから聞いていた気がする。
秘所を愛撫する手つきが乱暴で、痛みを感じていたけれど、あの時の香澄は何も言えなかった。
痛みを耐えるためにギュッと目を閉じて呼吸を荒げていると、「気持ちいいんだな」と彼が笑った。
違うのに、と言いたかったが、最中に彼の気分を削ぐような事を言うと、一気に不機嫌になるのが分かっていたので、やはり何も言えなかった。
「上になって」と言われて望む通りにすると、彼が「あぁ、楽でいいな」と言って、気持ちがモヤッとした。
香澄だって、大して気持ち良くならない行為を、わざわざ体力を使ってまでしたくない。
けれど、彼の言う通りにしなければ、不機嫌になってしまう。
あの、「お前が悪いんだ」という顔で睨まれ、呆れられた顔をすると、自分の何もかもが〝間違えている〟ように感じて、どうしたらいいか分からなくなった。
――私は間違えてない。
――間違えないために、求められる事をしないと。
だから、応えた。
好きでもないキスをして、セックスに求められたら応じて、彼が「金欠なんだ」と言ったら、香澄がホテル代を払った。
体を重ねれば重ねるほど、どんどん自分がからっぽになっていく気がした。
――〝これ〟はなんだろう?
――私は〝何〟をしているんだろう?
高校生の時、進んでいる子がセックスをしたと聞いて、彼女をとても大人に感じた。
自分もいつか好きな人とセックスをしたら、大人の女性になれるのだと思っていた。
きっとその頃には自分はバリバリ働いていて、ドラマに出てくる女性のように恋も仕事も頑張っているのだと思っていた。
けれどその前に、香澄には彼氏ができて、彼にすべてを奪われた。
処女も、自尊心も、人としての尊厳も、何もかも。
彼に求められて、あまり触りたくないモノを愛撫した。
「口でして」と言われ、汚いと思ってしまう場所を口に含むのはどうしても抵抗があり、それだけは拒否した。
彼は――、舌打ちをして「あの子はやってくれたのにな」と小さく呟いた。
――私は何なの?
――あなたの彼女じゃないの?
――こんなに頑張ってるのに。
――こんなに尽くしてるのに、他の女の子を抱いてるの?
彼の事が好きで嫉妬している訳でもないのに、おざなりに扱われてひどく傷ついた。
泣きながらそれを訴えると、「お前が言うこと聞かないからだろ」と責められた。
デート中、彼は平気で通りすがる女性を見て「いい女」「あの子可愛い」と言っていた。
彼がそう言えば言うほど、自分が〝何〟なのか分からなくなり、香澄は自身の価値を見失っていった。
「……っ、う、……うぅ……っ」
佑に愛されて嬉しさの中にいたというのに、香澄はつらい過去を思いだして泣き出してしまった。
「香澄……」
涙で濡れた目を開けると、自分を心の底から愛してくれている人が、困った顔をして見下ろしている。
「ごめんなさい……っ。すぐ泣き止むから……っ」
「香澄」
いつの間に指を引き抜いていた彼は、香澄に覆い被さり抱き締めてきた。
「……ごめん。思い出させる行為だったよな」
悪いのは香澄なのに、佑がつらそうな声を出している。
「……なんで……」
ひく、と喉をわななかせ、香澄は嗚咽を堪えながら佑を抱き締めた。
「ごめん。セックスにトラウマがあるのに、無理に抱こうとするべきじゃなかったよな」
とても傷ついた声だった。
「違うの。私が悪いの。上手にできない私が悪いの……っ」
半ば混乱して言う香澄に、佑が強めの声で言った。
「悪くない!」
ビクッとして目を丸くする香澄を見て、佑はクシャリと顔を歪める。
「……俺は〝違う〟から。俺は香澄を傷付けない。香澄が望まないセックスを決してしない。香澄を愛したい。傷ついた香澄を笑顔にして、幸せにしたいんだ……っ」
彼は美しい色の目から、涙を零していた。
グッと強めに指を押し当てられた場所は、丁度蜜口の辺りだった。
(何で分かるの……!)
香澄よりも彼女の体を知っていそうな佑に、驚きを禁じ得ない。
目を丸くしたからか、香澄の表情の変化をずっと窺っていた佑がにんまりと笑った。
「香澄のイイ所なら、全部把握しておかないとね」
「……えっち……」
我ながら語彙力がないと思いつつも、それしか言い返す言葉がない。
恥ずかしくて、照れ隠しで彼に文句すら言いたいほどなのに、お互い下着越しに性器に触れる手が止まらない。
よしよしとするように手を小さく左右に動かすと、心なしか下着の下で佑の屹立が大きく漲った気がする。
佑の指もまた、何度も香澄の秘所の形を確認していて、彼の指が動くほど香澄は蜜を垂らし、そのうち淫猥な音が立つようになっていた。
「は……っ、あぁ……」
大きな声が出そうになって、香澄は口を閉じ悩ましい呻き声を上げる。
我を忘れそうになりながらも、まだかろうじてある心の奥の冷静な部分では「先にお風呂に入っておいて良かった」と安堵していた。
「香澄は感じやすいな。もう濡れてる」
佑が秘部全体を揉むように手を動かすと、濡れた音がした。
「や、やだ……っ」
まるで体そのものがいやらしくできていると言われているようで、香澄はとっさに横を向いた。
「もう、下着をはいてる意味がないんじゃないか?」
ニヤリと笑った佑は香澄の腰に手を回し、パンティのウエストに指を引っかけると、クルクルとねじりながら脱がせてしまった。
「……もー……」
とうとう両手で顔を覆った香澄は、口だけで文句を言う。
けれど閉じた脚を佑にやんわりと開かれても、抵抗しなかった。
「顔を見せて」
佑に言われ、香澄はおずおずと指を開いて目元を見せる。
そのタイミングで、佑の指が濡れた場所を撫で上げた。
「っひ……っ、ぁ」
香澄がビクッと震えたのを満足げに見ながら、佑はゆっくり指を動かして敏感な場所を撫でてくる。
「きもち……」
思わず漏れた声を聞いて、佑が目を細めて笑う。
「こうするともっと気持ちいいよ」
そう言って彼は、香澄の蜜孔に指を挿し入れた。
「ん……、あ……」
陶酔した声を出す香澄を、佑は長い指で何度も愛した。
濡れた音がし、脳髄に悦楽が染みこんでゆく。
香澄は知らずと自ら腰を揺らし、佑がもたらす快楽を貪欲に貪ろうとしていた。
「香澄のここ、もう柔らかくなってるよ。やらしいな」
羞恥を掻き立てる言い方をされ、香澄は両手で顔を覆って「やぁ……」と呻いた。
「ここは? 好きだよな?」
「んぁ……っ!」
とても感じる場所を圧迫され、香澄はビクンッと腰を跳ね上げさせる。
「それで、ここはもっと好き……」
まるで実験するかのような言い方をしながら、佑は香澄の最も敏感な突起を親指の腹で押し潰した。
「はぁ……っ、あ、……あぁ……、ん……っ」
艶冶な声を出して身をよじっている間、佑はもう片方の手で香澄の乳房を揉んでくる。
柔らかく白い丘陵に硬い指先が埋まり、ほんの少し力を込めると簡単に香澄の体の形が変わってしまう。
自分の体が佑の支配下に置かれていると感じ、香澄はより被虐的な気持ちに浸っていた。
「可愛い色で、美味しそ……」
佑は呟くと、香澄の胸元に顔を寄せ、チュッと音を立てて乳首を吸う。
「はぁ……っ、あ……っ」
静かに、けれど確実に香澄の官能を呼び覚まそうとする動きで、佑の舌がねっとりと彼女の乳首を舐め回す。
下肢を愛する快楽も存分に味わい、香澄は両手で佑の背中や髪を撫で、彼に自分が愛される事実を感じようとしていた。
――が、胸の奥にはいまだ消えきれていない痛みがある。
今の香澄は、佑に愛されるためにベッドに仰向けになっている。。
けれど七年越しの傷を思いだした香澄は、自分の一番つらかった時に、今の体勢と行為がリンクしているのも理解していた。
自分の上に覆い被さり、欲望のままに腰を動かして「あぁっ、いくっ」と声を上げていた健二の声を、とても遠いところから聞いていた気がする。
秘所を愛撫する手つきが乱暴で、痛みを感じていたけれど、あの時の香澄は何も言えなかった。
痛みを耐えるためにギュッと目を閉じて呼吸を荒げていると、「気持ちいいんだな」と彼が笑った。
違うのに、と言いたかったが、最中に彼の気分を削ぐような事を言うと、一気に不機嫌になるのが分かっていたので、やはり何も言えなかった。
「上になって」と言われて望む通りにすると、彼が「あぁ、楽でいいな」と言って、気持ちがモヤッとした。
香澄だって、大して気持ち良くならない行為を、わざわざ体力を使ってまでしたくない。
けれど、彼の言う通りにしなければ、不機嫌になってしまう。
あの、「お前が悪いんだ」という顔で睨まれ、呆れられた顔をすると、自分の何もかもが〝間違えている〟ように感じて、どうしたらいいか分からなくなった。
――私は間違えてない。
――間違えないために、求められる事をしないと。
だから、応えた。
好きでもないキスをして、セックスに求められたら応じて、彼が「金欠なんだ」と言ったら、香澄がホテル代を払った。
体を重ねれば重ねるほど、どんどん自分がからっぽになっていく気がした。
――〝これ〟はなんだろう?
――私は〝何〟をしているんだろう?
高校生の時、進んでいる子がセックスをしたと聞いて、彼女をとても大人に感じた。
自分もいつか好きな人とセックスをしたら、大人の女性になれるのだと思っていた。
きっとその頃には自分はバリバリ働いていて、ドラマに出てくる女性のように恋も仕事も頑張っているのだと思っていた。
けれどその前に、香澄には彼氏ができて、彼にすべてを奪われた。
処女も、自尊心も、人としての尊厳も、何もかも。
彼に求められて、あまり触りたくないモノを愛撫した。
「口でして」と言われ、汚いと思ってしまう場所を口に含むのはどうしても抵抗があり、それだけは拒否した。
彼は――、舌打ちをして「あの子はやってくれたのにな」と小さく呟いた。
――私は何なの?
――あなたの彼女じゃないの?
――こんなに頑張ってるのに。
――こんなに尽くしてるのに、他の女の子を抱いてるの?
彼の事が好きで嫉妬している訳でもないのに、おざなりに扱われてひどく傷ついた。
泣きながらそれを訴えると、「お前が言うこと聞かないからだろ」と責められた。
デート中、彼は平気で通りすがる女性を見て「いい女」「あの子可愛い」と言っていた。
彼がそう言えば言うほど、自分が〝何〟なのか分からなくなり、香澄は自身の価値を見失っていった。
「……っ、う、……うぅ……っ」
佑に愛されて嬉しさの中にいたというのに、香澄はつらい過去を思いだして泣き出してしまった。
「香澄……」
涙で濡れた目を開けると、自分を心の底から愛してくれている人が、困った顔をして見下ろしている。
「ごめんなさい……っ。すぐ泣き止むから……っ」
「香澄」
いつの間に指を引き抜いていた彼は、香澄に覆い被さり抱き締めてきた。
「……ごめん。思い出させる行為だったよな」
悪いのは香澄なのに、佑がつらそうな声を出している。
「……なんで……」
ひく、と喉をわななかせ、香澄は嗚咽を堪えながら佑を抱き締めた。
「ごめん。セックスにトラウマがあるのに、無理に抱こうとするべきじゃなかったよな」
とても傷ついた声だった。
「違うの。私が悪いの。上手にできない私が悪いの……っ」
半ば混乱して言う香澄に、佑が強めの声で言った。
「悪くない!」
ビクッとして目を丸くする香澄を見て、佑はクシャリと顔を歪める。
「……俺は〝違う〟から。俺は香澄を傷付けない。香澄が望まないセックスを決してしない。香澄を愛したい。傷ついた香澄を笑顔にして、幸せにしたいんだ……っ」
彼は美しい色の目から、涙を零していた。