心臓と雪

第4章

手術台に登ることは、もう何度も経験していて怖くもなんともなかった。麻酔が入れば何もかも覚えていない。

人間を魚みたいに、アルミのまな板に乗せてさばくのだ。

注射針が入り、意識が遠のく。
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